カジノやF1、豪華クルーザーのイメージが先行し、富裕層向けの観光立国だったモナコ。今や世界の最先端を行くサスティナブルリゾートへと大きく変貌している。今回はそんなモナコの注目ホテルをご紹介。
さながら小さな“ナダル・ミュージアム”
モナコの中心部から少し離れたビーチフロントに建つ4つ星ホテル「モンテカルロ・ベイ・ホテル&リゾート」。屋外と室内プール、白い砂底のラグーンを有し、地下には「Cinq Mondes Spa」を完備。また2024年にリニューアルオープンした2つ星レストラン「ブルー・ベイ マルセル・ラヴァン」があるため食も充実している。
ただこのホテル、それだけではない。テニスファンの間で“聖地”と崇められている部屋がある。それが10階に位置するラファエル・ナダルの名を冠した「スイート・ラファエル・ナダル」だ。
ナダルが11回もの優勝経験を誇る「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」の会場である「モンテカルロ・カントリー・クラブ」の90周年を祝して2018年に誕生した客室だという。今回、取材班が滞在中「数時間ならば撮影可能!」と言われ、特別に客室に入ることができた。
扉を開けると開放感のあるオーシャンビューの部屋だが、想像したような華美な印象がなく、意外なほどコンパクトな部屋であった。広さは92平米。リビングルームにベッドルームが続き、あとはバスルームとクローゼット。ナダルは「これ以上の広さは必要ない」とこの部屋を気に入り、モナコを訪れるたび、ここで試合前は英気を養い、試合後はリラックスタイムを過ごしたそう。
壁には数々の優勝杯を手にした写真やサイン入りのTシャツ、ラケットが飾られている。
インテリアもナダルカラー。家具は必ず同じ配置に
何気なく配置された家具だが、実はナダルのリクエストで「この配置は一切動かさないこと」というルールがある。常に自分がベストと感じた位置にある家具でくつろぎ、精神統一をしていたと思うと、それも納得だ。
部屋を見渡せばベッドボードはナダルの母国スペインの赤、窓際のシングルソファは“クレーキング”の異名を持つナダルにふさわしいオレンジと、ナダルらしいカラーコーディネートである。
「スイート・ラファエル・ナダル」はもちろん予約が可能。「モンテカルロ・ベイ・ホテル&リゾート」に滞在すれば、いつか憧れのナダルとすれ違えるかもしれない。
モンテ・カルロ・ベイ ホテル & リゾート/Monte-Carlo Bay Hotel & Resort
住所:40 Avenue Princesse Grace,Monte-Carlo
TEL:+377-98-06-03-60
料金 スイート・ラファエル・ナダル2490€