「人生100年時代」と言われて久しいが、いかに平均寿命が長くなったとしても時間が有限であることに変わりはない。あらゆる生き方が選択可能な現代。結婚に対するイメージや価値観の多様化も進むなか、最高のパートナーとの出会いを求めるとしたなら…。婚活アドバイザーとしてこれまでに多くのカップルを成婚へと導いてきた『マリーミー』代表の植草美幸さんに、婚活勝者となるための心得を3回にわたって聞く。2回目。

「経済力」に加えて必須な「許容力」「共感力」
現代の婚活市場では20代から30代半ばの女性に人気が集中しているというのは前回お伝えしたとおり。たとえば40代の男性が30歳の女性との結婚を望むとして、10歳以上の年齢差があるカップルの成婚というのは現実にありえるのだろうか? 婚活アドバイザーとしてこれまでに2万件以上の相談に乗ってきたという植草美幸さんにたずねると「もちろん、じゅうぶんありえます」との答えが。仕事に遊びにと忙しい日々を過ごし、そろそろ理想の相手と温かい家庭を築きたいと願うハイスペック中年男性にとってはなんとも心強い話だが、ただし…と、植草さんは続ける。
「この頃は芸能ニュースでも●●差のカップルが結婚、という話題をよく見かけますが、それは“特殊”な事情のもとに成り立っていると認識することが大切です。女性がいまのように社会進出をする前は、かなり年上の男性とマッチングするケースもありましたが、現代はそうではありません。40~50代の富裕層の男性の多くがお相手にバリバリと仕事をし輝いていることを望むように、私の婚活コースに入会されている女性は男性の年収をはるかに上回っているというケースも多くあります。芸能人の年の差カップルが成立する理由はいくつかあるのですが、まず職業的に年齢を重ねていても容姿、収入ともに優れていて、多くの人と関わる仕事ゆえ価値観が古く凝り固まっていないということが大きいです」
ハイスペック中年男性といえども、理想的な年下女性と成婚するには経済力、許容力、共感力の“3K”が必須。それでは、比較的ジェネレーションギャップが少ない同世代婚はどうか。
「これは破談になってしまったケースなのですが、ほぼ同世代でお相手の男性の年収の倍を稼いでいる女性がいらっしゃいました。女性側はその部分には納得をしていましたし、結婚直前というところまで進んでいたのです。ところが、男性が『結婚したら、君には家でもずっとキレイでいてほしい』と伝えたことで関係性に亀裂が入り始めたんですね。なぜ、あなたに強制されなくてはならないのかと。
もちろん、それはひとつのきっかけに過ぎません。ある日ふたりで男性のご実家に挨拶に行くというので新幹線のチケットを買うことになったそうです。券売機の行列に並ぼうとする男性に女性はネットでも買えるからと諭したそうですが、男性は頑として譲らない。鬱積(うっせき)する気持ちを押さえながら相手のご実家に向かったのですが、到着するやいなや、彼女はこの人とは結婚できないと悟ったそうです。なぜかと言いますと、その彼の父親が典型的な亭主関白だったと。彼の譲らない性格やプライドの高さにずっと疑問を感じていたけれど、この家庭で育ったのだからとすべてが腑に落ちたそうです」
日本人女性に多い!?「言わなくても察して」気質がまねく弊害
40代の同世代カップルであっても、許容力と共感力が持てなければ成婚にいたるのは難しい。経済的に自立している女性が求めるのは男性の収入よりも、価値観をすり合わせながら、共感できる部分をいかに育てられるかということなのだろう。年齢を重ねるほど、自分のなかで確立された価値観を互いに認め合い、許容するのは容易ではない。男性でも女性でも婚活に本気であればあるほど、相手のわずかな欠点も気になるのは当然のことだ。
「一般的に結婚相談所でマッチングするというケースでいえば、40代で成婚する女性は100人にひとり。年齢的なことだけではなく、そこには日本人女性ならではの“察して”気質が少なからず関係しているのだと思います。先ほどのケースでも、女性はさまざまなシーンで違和感を覚えていましたが、せっかくうまくいっている関係がくずれるのが怖かったから言葉で伝えることができなかったと仰っていました。言わなくても察して、ではわかりあえるものもわかりあえません。
現代は男性も女性も平等でいたいという意識が高まっているので、結婚後のライフスタイルのすり合わせも含め、会話というコミュニケーションを通して互いの意思確認をすることがとても大切だと思います」
※3回目に続く(8/31公開予定)

東京・青山の結婚相談所『マリーミー』代表。高い成婚実績を残す敏腕婚活アドバイザーとしてさまざまなメディアに出演。自身がアドバイザーを務める「植草美幸コース」には富裕層の会員も多数。公式YouTubeも人気。