インテリアのなかで大きな存在感を放つのが、ソファだ。快適性はもちろん選ぶ素材、デザインによって部屋の雰囲気を変える力を持ち合わせる。個性豊かで愛おしくなるソファを厳選。今回は、インテリア&プロップスタイリストの窪川勝哉氏が選ぶ「非対称で生み出す唯一無二のソファ」編。【特集 アートな家具】

1.ミノッティ|イヴ ソファ
奥行きはコンパクト。絶妙なくぼみで曲線を描く
建築家のハンネス・ピールが手がけ、有機的な曲線をパズルのようにつなぎ合わせられる新作。「いち早くラウンドフォルムや、くの字など異形ソファをリリースしたミノッティ。『イヴ』シリーズの奥行きが小さいタイプで、くぼみに丸オットマンを組み合わせ可能という他にない芸術的で個性的なソファ」
2.リーン・ロゼ|ロゼコンフルアンスⅡ
ポップで個性的な形状。自由な空間を演出できる
フィリップ・ニグロのデザインで家具見本市でも話題となり、レッドドットデザイン賞をはじめ、数多くのタイトルを獲得した。「ポップで個性的なデザインのプロダクトが多いリーン・ロゼのなかでも、ひときわ個性的なデザインのソファがこちら。自由なパズルのように組み合わされ、使い勝手も自由度も満載です」

3.カッシーナ|セングウ ボールド
ふくよかな曲線が放つ温かみのある存在感
書体を強調する「BOLD」フォントから、着想を得て名づけられたソファ。「パトリシア・ウルキオラがデザインしたソファ『セングウ』を太っちょにグレードアップした『セングウ ボールド』。床まで届いたふくよかな曲線がどことなくレトロで、トレンドである’70年代を感じさせるデザインです」

4.モルテーニ|サーフ
丸みを帯びた形状が魅力的。熟考された人間工学も
建築、デザイン、グラフィックスの世界でのオールラウンドプレイヤーであるジョージ・ヤブとグレン・プシェルバーグが手がけた。「名前のとおり、波のような曲線が特徴のシステムソファ。直線的すぎたり、直角だったりするシステムソファが多いなかで、この曲線美はアクセントになること間違いなしです」


窪川勝哉/Katsuya Kubokawa
インテリア&プロップスタイリスト。1974年山梨県生まれ。インテリアのみならず、クラフトから家電までプロダクト全般に造詣が深い。メディアでのスタイリングに加え、ウィンドウディスプレイやイベントでのデコレーションも手がける。
この記事はGOETHE 2025年4月号「総力特集:惚れ惚れする人生の相棒、アートな家具」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら