35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第201回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
My bad=すまん
日本に住んでいるアメリカ人の方とスカイプで話す予定でしたが、約束の時間である18時に何度かけても出ません。諦めて別の作業をしていたら、1時間後にこんなメッセージが来ました。
My bad, I thought our appointment was at 7:00.
どうやら、7時からの約束だったと勘違いしていたようです。
けれど冒頭のMy badが気になります。よく意味はわかりませんが、自分の非を認めていることはなんとなく伝わってきます。私は英語で謝る時はI am sorry.一択のため、ぜひ使い方を覚えたいと、聞いてみました
My bad=すまん
くらいの、スラングのものすごく軽い謝罪だそうです。
人によっては、My badでは、謝ったことになっていないと思うこともあるそうです。
スラングの辞書、「アーバンディクショナリー」にこんな面白い投稿がありました。
A way of admitting a mistake, and apologizing for that mistake, without actually apologizing. The best definition I ever read of this, now paraphrased.
(間違いを認める一つの方法であり、実際はたいして謝っていないけど、謝る方法。私が、読んだ中でもっとも納得したのが、こんな感じの定義です)
として、以下が紹介されていました。
"I did something bad, and I recognize that I did something bad, but there is nothing that can be done for it now, and there is technically no reason to apologize for that error, so let's just assume that I won't do it again, get over it, and move on with our lives."
「私は、なんか悪いことをしたし、それはわかってる。だけど今できることはないし、そのエラーに対して謝る理由は、技術的にはないので、ただもう同じことはしないことにする。で、乗り越えて人生を進もうぜ」
確かに、全然謝ってる感じがしません。短くすれば「悪いことはしたよ? もうしないって。はいはい、じゃあね」ということでしょうか。人によっては、こういうふうに思うこともあるので、これは英語力0の私が使ってしまったら絶対ダメなフレーズです。
というか「すまん」と言う時は、親しい友達との飲み会に1分遅刻した、とか廊下ですれ違う時に微妙に肩がふれた、とかそのくらいの本当に軽い謝罪のシュチュエーションです。
スカイプの予定を1時間も間違えていた場合は、もっと真剣に謝ってくれてもいいのになと思いました。
失礼にも! my badの使い方には気をつけて
ちなみに、my badは正式なフレーズにするとIt’s my badという言い方になり、「ごめん、私が悪いわ」という時に使うIt’s my faultとなんとなく似た印象です。実際、ケンブリッジの英英辞典も、my badをこう説明しています。
used for saying that you accept that you are wrong or that something is your fault.
(自分が悪い、または自分の失敗を認める時に使う)
この説明でも、確かに謝ってはいませんが「私のせいだわ」くらいの意味にはやっぱりなる気がしたので、まぁ自分の非を認めてくれるならいいのかなぁと複雑な気持ちになりました。
実際my badは「ちょ、ごめん」とか「すまないね」「さーせん」くらいの頻度でわりと使われているそうですが、やっぱり英語力のない私が使うとあらぬ勘違いを生みそうなので、使うのはもうちょっと上達してからにしようと思いました。
連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。