筋肉美をもつ女神シリーズ39人目は、オ・ユミ。■連載「マッスル美女」とは
上司もビックリの美ボディ社員
美しく健康的な“マッスル美女”たちが続々と誕生する韓国のフィットネス業界で、いまだに語り継がれている“レジェンド”がいる。それが、今回紹介するオ・ユミだ。
色白の肌とバランスの取れたボディが印象的な“健康淑女”は、2015年のフィットネス大会「マッスルマニア・コリア」ではモデル部門1位、ミス・ビキニ部門4位となり、2017年には「マッスルマニア・コリア」でモデル部門やミス・ビキニ部門など、5部門で入賞を果たした。
このような実績もさることながら、その素顔とエピソードが凄い。釜山(プサン)大学の環境工学科出身のリケ女(理科系女子)で、韓国が世界に誇る大企業の電子会社で働くビジネスパーソン。それだけに2015年の「マッスルマニア」入賞時は「上司もビックリのマッスル美女が登場」(スポーツ紙『スポーツ京郷』)と、大きく報じられたほどだ。オ・ユミも当時について次のように振り返る。
「コンテスト出場はもちろん、体作りに励んでいたことも職場には秘密にしていたので、ニュースで報じられる私を見て同僚たちもビックリしたようです。体作りを秘密にしていたのは、“仕事もせずに運動にばかり精を出している”という偏見を持たれたくなかったから。
受賞後には“いつの間にそんな立派なカラダを作り上げたの?”と驚かれましたが、当時は朝6時半に起床、7時~7時半に朝食、7時半~8時に出勤して8時半から就業、11時半~12時に昼食、17時〜17時半に夕食、18時半に退社、19時〜20時に帰路について20時半~23時にトレーニング、23時~0時でポージングやウォーキング練習、午前1時に就寝といったスケジュールでした。
ビジネスパーソンなら、細かな“時間管理”と“選択と集中”に徹することは当たり前のことですよね (笑)。私は自分の体作りでもそれを徹底しただけですよ」
しかも、オ・ユミは1児のママ。前年に出産後、すぐにトレーニングを開始し、世界各地の「マッスルマニア」に出場。ラスベガス大会ではミス・ビキニ部門で入賞、シンガポール大会ではモデル部門とビキニ部門で優勝、フランス大会ではモデル部門3位・ビキニ部門で優勝するなど、世界の舞台でその名を轟かせていたのだ。
「結婚前は仕事とトレーニングを並行させましたが、出産後は産後休暇を使って育児とトレーニングに専念しました。ただ、復職後にフランス大会の準備をしたときは、仕事、育児と家事、さらにはトレーニングをこなさなければならず本当に大変でした。幸い、時間が経つにつれて適応できましたが、どちらかというと今は仕事と育児に重点を置くようになりました。コンテストにも2018年の『マッスルマニア・フランス』大会以来出場していませんから」
現在は育児と仕事に専念!
確かにボディビル大会や美ボディを競うコンテストには出場していないが、今でもトレーニングを欠かすことはないという。
「昔ほどあまり多くの時間を割くことはできませんが、運動は健康を維持するために不可欠ですし、私にとっては毎日欠かせないタスクのようなものです。今でも週に2〜3回はジムに通っていますし、ジムだけのトレーニングでは足りないので、自宅にマシンを設置してホームジムも作りました」
やれることに全力を傾け、そのための環境作りにもベストを尽くすのがオ・ユミの流儀らしい。
「例えばビジネスパーソンの中には“忙しいからボディメイクはできない“という方もいらっしゃいますが、そういう言い訳や偏見、諦めを捨てるべきです。時間管理をしっかりやれば24時間中、最低でも2時間は確保できるはずなんです。その時間内に集中してトレーニングを行なえば、効果も倍増するはずですから」
今も一流企業で働くビジネスパーソンであり、妻であり、ママでもあるだけに、説得力がある。「時間があるときは本を読んだり、勉強することも多い。最近は不動産投資にも興味があって、その分野の勉強もしています」というのだから頭も下がる。
それだけに韓国フィットネス業界では、彼女がふたたび美ボディ・コンテストに復帰することを待ち望む声も多いという。“レジェンド級マッスル美女”と呼ばれるオ・ユミも前向きだ。
「海外では本業を持ちながらボディビル・コンテストや美ボディ大会に出場する方々が多いですよね。しかも、そういう方々に限って余裕があって貫禄もある。私もいつかそんな風格を身に着けて、ふたたびあのステージに立ちたい。いつになるかわかりませんが、機会があればまた出場したいです」
アラフォーになっても挑戦心は旺盛。“レジェンド”の風格を漂わせてふたたびステージで輝く姿が来るのも、そう遠くないかもしれない。
■連載「マッスル美女」とは……
健康志向が高まり、体を鍛える人が増えている昨今。お隣・韓国でも全国各地で大小さまざまなボディビル大会や"美ボディ・コンテスト"が開催されており、ここから輩出された"マッスル美女"たちが脚光を浴びている。美しくもしなやかな筋肉美をもつ女神をシリーズで紹介する。