ダブルやシングル、はたまたノーラペルなど。ジャケットひとつとってもバリエーションは実に豊か。幅ある着こなしのスタイルをご紹介。ダブル・アイテム編。【特集 大人のジャケットスタイル】

1.Moncao|モンサオ
軽い着心地を楽しませるウール素材を採用した1着。ライトな生地感のアンコン仕立てで、落ち着いた配色のチェック柄でデザインされているため秋口から春まで長く愛用できるのがポイント。ゆとりある身幅がもたらす落ち感のある着姿は、今時なクラシックスタイルに最適だ。

2.Doppiaa|ドッピアアー
秋冬らしいほっこりした雰囲気を醸しだすコットンコーデュロイを採用。丁寧に仕立てられた構築的なフォルムは、その立体感が威厳のある男らしさを演出。その一方で、畝による柔らかな光沢感が都会的なエレガンスを漂わせる。サイドベンツ仕様とあって、運動性もしっかり補完。

3.Madisonblue|マディソンブルー
袖にあしらわれたパッチが目を引く存在感を発揮。なめらかな肌触りが特徴のスーパー100sの紡毛糸を使用したメルトン生地で、ナイロンを10%混紡することにより、タフさと艶っぽい光沢を実現。クラシックなムードを加速するガンクラブ柄の1着は、カジュアルスタイルの格上げに役立つ。

4.La Favola|ラファーヴォラ
肉厚なウールコーデュロイが高い保温性と防風性を備え、ほどよい暖かさを提供。ボタン位置がやや下方に設定されており、それによりVゾーンもやや深く色気ある雰囲気に。タイドアップすれば上品に見え、カットソーを合わせればリラックス感を演出する使い勝手のいい1着だ。

5.BOB|ボブ
職人によるハンドメイドで、ゆったりとしたシルエットに仕上げた6ボタンのダブルジャケット。ボタンはブルーとブラウンで縁取ったものがあしらわれており、遊び心あるデザインが魅力。ややタイトめなVゾーンがカジュアルさのなかにきちんとした雰囲気を漂わせる。

6.Tagliatore|タリアトーレ
適度な毛羽感が大人の余裕とほっこりしたムードを香らせ、ボタンとラペルピンのブラックが引き締めの一手に。重厚な見た目以上に軽い着心地で、ウールにシルクをブレンドしているため、なめらかな質感が快適着心地を提供。適度な艶っぽさが高級感ある着姿を実現してくれる。

7.Ring Jacket|リングヂャケット
幅12cmの太いラペルが貫禄を示す1着。スーパー140’sウールを採用し、軽くストレッチ性もありカシミアのようななめらかさをもち、丁寧な仕立てがその魅力を遺憾なく発揮してくれる。着た瞬間にワンランク上の大人のエレガンスが手に入るのだ。

8.Gianfranco Bommezzadri|ジャンフランコ ボメザドリ
大人の色気を香らせるブラウンがベース。しかしよく見ると、レッドやイエローといったさまざまな色の糸で構成されており、単なるブラウンで終わらない奥行きある佇まいに。とはいえ、派手すぎる、なんてことはなく。きちんとした端正なデザインも上品さの格上げに一役買っている。

この記事はGOETHE 2025年11月号「特集:スタイルのあるジャケット」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら