自身のワードローブにも既に持っているほど定番化した王道の1着。ともすると味気ないが、普遍性は捨ておけない。そこで欠かせないのが“ちょっと違う”クセありでモダンな一着だ。今回は、ニット編。【特集 大人服2024】
大人のニット選びは首元に一家言あり
Tシャツが大活躍だった夏に対し、秋冬の主戦力たるインナーはずばりニット。快適な着心地はもちろんのこと、カシミアや希少ウールといった高級素材を選べば秋口は1枚でいいほどの暖かさも得られる。そんな相棒的存在のニットは、つまり街に出れば周囲に溢れかえっているということ。ハイクラスな大人が着飾るに、周りと同じでは味気ないというものだ。
差別化の鍵となるのが襟。クルーですっきりとさせるのもありだが、シャツカラーやモックネックなら、ほっこりさときちんと感を両立できるのだ。差別化必至の一手を備えたニットは今注目度上昇中。なかでも手に入れたいのがポロカラーとモックネックだ。
ビジネスカジュアルでも重宝するポロカラーと、折り返しがない分タートルネックほどもたつかないモックネックは、汎用性も高く今の時期からの着こなしにちょうどいい。1着持っておくだけで、装いの幅がグッと広がり、大人の余裕を香らせてくれるはず。
1.ドルモア|強めのリブ+スリムフィットでシャープな洗練さが漂う
汎用性の高いダークグレーのこちら。なめらかな質感が魅力のスーパー140’sメリノウールを採用し、スリムな着用感も相まって、クールな洗練さをアピールできる。
2.タリアトーレ|人気のスモーキーブルーはオンオフ兼用の頼れる1枚
派手すぎずに品よくまとまるスモーキーカラー。ハイゲージのシルク混ウールを採用し、シルクの光沢感がパールボタンとともに艶っぽさを演出してくれる。
3.スローン|一見派手でもくすんだ色感が大人の遊び心を覗かせる
チェリーピンクは、大人の遊び心ある攻めた装いにピッタリ。減らし目を入れた台襟付きカラーは、ジャケットのインナー使いにもマッチする。
4.ジョン スメドレー|大人顔のニットといえば“ジョンスメ”は外せない
ブランドを象徴する30ゲージのモックネックプルオーバー。エクストラファインメリノウールを使用し、薄手でレイヤードしやすいのが特徴。
5.ハリウッド ランチ マーケット|ミドルゲージのそれなら暑苦しくないほっこりさを加味
メリノウールをミドルゲージで編み立て、オフスケール加工により適度なふくらみを実現。ボリューム感があってもシングルネックが、野暮ったさを解消してくれる。
6.フィリッポ デ ローレンティス|真っ白の持つクリーンさをすっきりとした首元が後押し
スーパー120’sメリノウールを採用し、ハイゲージで編み立てた白ニット。首が詰まりすぎないので、清潔感も得られる。
この記事はGOETHE 2024年11月号「特集:トレンドを超越した、古くて新しい大人服」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら