プラダ、ディオール…ベーシックだけど、ひと捻りある大人のためのコート5選

自身のワードローブにも既に持っているほど定番化した王道の1着。ともすると味気ないが、普遍性は捨ておけない。そこで欠かせないのが“ちょっと違う”クセありでモダンな1着だ。今回は、コート編。【特集 大人服2024】

王道のコートは“ひとクセ”が装いを格上げする

エグゼクティブであれば、ベーシックなコートを1着は持っていることだろう。トレンチコートやチェスターコートといったトレンドに左右されない永久不変の1着は、汎用性が高い反面、長く使うほどにマンネリ化してくるもの。次なる一手を狙うとすれば、ヒネリの利いたデザインが気になるところだ。そして、実際に着用するシーンを考えれば、デザイン性の強いものを手に取るというのも避けたい。そこで今回ピックアップするのが、“ひとクセ”のあるコートだ。

あくまでベーシックなデザインはそのままに、素材の切り替えやビッグポケットといったほどよいアップデートが肝要。一見ちょっとした変化であっても、相手に与える印象は様変わりする。振り幅の広い普遍性はそのままだから、今までのコーディネイトを活かしながら活用できることも魅力。これからの季節の主戦力となるコート、今季はそんな技アリな1着を相棒に迎えてみたい。

1．プラダ｜あくまでベーシックだから、上品さ香る汎用性はそのまま

オンオフ問わずに品のよさを滲（にじ）ませる永久定番、トレンチコート。ボディはコットンポプリンを採用し、袖をやや長く、そして首元にジップをあしらうことで、エッジを利かせたデザインに。トレンチコートのもつ使い勝手のよさはそのままなので、装飾過多にならずに人目を引く好例といえる。

2．ディオール｜歩行時になびくスリットが爽やかな色気を演出

一見するとベーシックなステンカラーコート。スリットを深めにデザインすることで、通気を促すとともに動きの際にひらりとなびき爽やかな色っぽさを香らせる。コットンシルクによる淡い艶感が、さり気なくラグジュアリーさを後押し。

3．ロエベ｜上質なレザーがクラス感を漂わせる

ダブル仕立てのコートは、ソフトなカシミアウールを採用。クラシカルな1着に、カーフレザーによる切り替えをあしらうのが、ロエベらしいクリエイションだ。品のよい光沢感が、悪目立ちせずにアイキャッチを誘う。

4．フェラガモ｜大人にふさわしい“ビッグ”の使い方はまさにこれ

ビッグがトレンドキーワードの現代。大人らしさを貫くなら、使いどころは注意が必要。ウール100％のシングルベルテッドコートに、ビッグサイズのポケットをデザイン。エレガンスを損なわずに旬な要素をブレンドしたバランス感が絶妙。

5．セリーヌ オム｜ミニマルな佇まいならポンチョも着こなしやすい

個性的な着こなしを演出するポンチョは、合わせるアイテムに悩むもの。ミニマルなブラックで、かつカシミアで仕立てた1着であれば、上品な雰囲気を醸しだし、シックに着こなせる。

【特集 大人服2024】