丹念に作りこまれたディテールや仕立てに、ストリートのカルチャーを巧みにミックス。独自の空気感とスタイルで進化を続ける「ジャパン・クオリティ」を今こそ再確認。ジャパンブランド・コーディネイト編。スタイリスト・野口強による連載「The character of G」。
1.コム デ ギャルソン・オム/変わらない矜持と信念がスタイルに奥行きを添える
オーバーサイズのスウィングトップジャケットと同素材のクロップドパンツは、エステルラミーツイル生地のかすかな光沢がソリッドな印象を増幅。Tシャツとスリッポンが、弛緩と緊張の巧みなバランスの名脇役に。
2.ワイズフォーメン/孤高のメンズブランドが満を持して再スタート
デザイナーの山本耀司本人のワードローブから着想を得て1979年に誕生した伝説のブランドが、13年ぶりに再始動。ミリタリーやワークウェアの要素を取り入れた普遍性はそのままに、独自のカッティングや分量感、素材のアレンジに、このブランドならではの哲学とこだわりが息づく。
3.コモリ/日常で使える、感度の高さ上質なベーシックの最適解
2011年のブランド始動以来、稀有な空気感を纏う日常着で、感度の高い大人からの圧倒的な支持を獲得。ラムレザーのワークジャケットも、洗練されたムードで鮮度高し。
4.ノンネイティブ/ワードローブの軸にしたいオーセンティックの新解釈
ワークウェアやミリタリーなど普遍性のあるアイテムを、微細なウィットを随所に効かせアップデートした今季。丈感からボリューム、カラーリングまでの巧みなバランスはさすがの安定感。東京の「今」がここに。
5.カラー ビーコン/ブランドのエッセンスをより自由な発想で心地よく
カラーの別軸として人気の高いカラー ビーコン。スタッズアクセントのステンカラーコートやライトウェイトのイージーパンツなど、日常着としての小気味よさもまた格別。
6.サカイ/プレイフルなグルーヴに魅了される主役級の存在感
ウィメンズ同様の洒落たギミックはメンズでも定評があり、MA-1スタイルのオーバーサイズブルゾンの表地に、同素材のパッチワークをダイナミックにオン。両サイドのベンチレーションファスナーや、幅広のリブ使いなど、ドラマティックなさじ加減の妙技にも、ブランドの底力が垣間見える。