最上ブランドの頂点にして、世界に唯一無二。トップランナーのために仕立て、創造されるスペシャルワンなクルマと時計。走りと時が交差する、超絶美を纏ったマスターピースを追う。今回は、ベントレーを紹介する。【特集 最幸の贅沢】

顧客の我儘をかなえる世界最古の仕立屋“マリナー”
マリナーは世界最古の自動車用コーチビルダーとしてその名が知られている。その昔、英国で自動車メーカーといえばエンジンつきシャシーを作る存在で、ボディ架装は専門会社=コーチビルダーに任せていた。マリナーは英国屈指のコーチビルダーであり、ロールス・ロイスのボディ架装を一手に担う匠の職人集団でもあった。
ベントレーを傘下に収めたロールス・ロイスは、英国トップ2のコーチビルダーであるマリナーとパークウォードも相次ぎ買収、MPW社として合体させ、’60年代以降はボディ架装まで含めた内生産を本格化させる。
20世紀も終わりに差し掛かる頃、ロールス・ロイスはBMWグループ傘下となり、のちにベントレーはVWグループに買収された。マリナーの名はスペシャルオーダーを受けるパーソナルコミッション部門としてベントレーに引き継がれることに(パークウォードの名はロールス・ロイスに)。今では特別オーダー(コレクション)はもちろん、クラシックモデルのレストアやコンティニュエーション、さらにはワンオフのコーチビルドモデルといった顧客の“我儘”をかなえる。
なかでも最近話題なのがコーチビルドモデル。12台限定の「バカラル」(2020年)や、18台限定の「バトゥール」(2022年)、16台の「バトゥール・コンバーチブル」といった一連のW12エンジン搭載モデルだ。いずれも3億円前後で、さらにビスポークオーダーされたことは言うまでもない。
ビスポーク部門「マリナー」が、これまでで最も精巧に仕立てたバトゥール コンバーチブル。16台限定の4号車「#4」は、史上最もラグジュアリーなコーチビルドを体現。オーナーのソニア・ブレスロー氏が色と素材、細部まで指定し、特注3色ボディと特注カラールーフを実現。キャビンには手書きの名を投影するウェルカムランプ(415,800個の微細ミラー、写真5枚目)と、3Dプリント・プラチナ装飾を採用している。
この記事はGOETHE 2026年4月号「総力特集:人生を変えるモノ&コト 最幸の贅沢」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら







