CAR

2024.11.05

フェラーリ、未来の高性能ラグジュアリーカー「12 Cilindri」に試乗してみた

「フェラーリ ドーディチ チリンドリ」は、2024年5月にアメリカ・フロリダ州のマイアミビーチで発表。“CILINDRI”とはイタリア語で気筒を意味し、12CILINDRIは12気筒を表す。自然吸気のV型12気筒エンジンを搭載し、最高出力は830馬力、最大トルクは678Nm。フェラーリを象徴するエンジンを讃えるとともに、未来の高性能ラグジュアリーカーとしての地位を示した1台。

フェラーリ ドーディチ チリンドリ
1950~’60年代のフェラーリのグランドツアラーモデルからインスピレーションを得たそのスタイリングは、特にフロントマスクが「デイトナ」として知られる365GTB/4を彷彿とさせる。鋭く尖ったノーズと流麗なライン、そして力強いフォルムが、自然吸気のV12エンジンの無限の可能性を語りかけてくる。

フェラーリの歴史と未来を体現する芸術作品的クルマ

ルクセンブルクで行われた国際試乗会で、フェラーリの新たなフラッグシップ「フェラーリ ドーディチ チリンドリ」に出会った瞬間、フォルム、エンジン、内装空間など、どれもが圧倒的な存在感を主張していた。

なかでもハイライトである自然吸気のV12エンジンは、フェラーリの歴史と情熱が凝縮された芸術作品。フェラーリの魂そのものである。

国際試乗会では、ルクセンブルクの山道と高速道路を走行する機会があった。山道では、エンジンのレスポンスとハンドリングの精度が試される。鋭いカーブを軽々とこなし、ドライバーに自信を与えるその走りは、まさにフェラーリならではの体験だ。一方、高速道路では、その圧倒的な加速力と安定性が際立つ。エンジンの咆哮(ほうこう)が耳に心地よく響き、速度を上げるごとにその存在感が増していく。

このエンジンは、単に速いだけでなく、そのサウンドや振動、運転フィールに、魂を感じさせる。それは長い歴史のなかで培われたフェラーリの技術と情熱が、ひとつひとつ丁寧につくりこまれているから。自然吸気のV12エンジンは、フェラーリにとって特別な存在であり、その伝統を受け継ぎ、未来へとつないでいく象徴なのだ。

フェラーリは、このクルマを通じて、ラグジュアリーカーの未来へのビジョンを描いていた。電動化が進む昨今の自動車業界において、内燃機関の美しさと魅力を忘れず、敢えて自然吸気のV12エンジンを採用することで、ドライバーの心を揺さぶり、感動を与えるような特別な体験を提供する。

ただの移動手段ではなく、フェラーリの歴史と未来を体現する芸術作品「フェラーリ ドーディチ チリンドリ」。特別なエンジンを搭載したラグジュアリーカーという贅沢を手にした者だけが、その真価を理解できる。

FERRARI 12CILINDRI

フェラーリ ドーディチ チリンドリを運転
SPEC
エンジン:6.5L V12自然吸気エンジン
ボディサイズ:全長4733×全幅2176×全高1292mm
最高出力:830cv/9250rp 
最大トルク:678Nm/7250rpm
乾燥重量:1560kg
タイヤサイズ:フロント275/35 R21/リア315/35 R21
トランスミッション:8速DCT
価格:¥56,740,000~

問い合わせ
フェラーリジャパン https://www.ferrari.com

TEXT=ゲーテ編集部

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