BEAUTY

2023.08.30

オードリー・ヘプバーンが愛した禁断の香り! 男性に使ってほしい、レディスの香り3選

今回は男性こそ使ってほしいレディスの香りをピックアップ。男性美容研究家の藤村岳が大人のための香水を紹介する。連載「オトコの“香印象”のつくり方」とは

男性の魅力を引き出すレディス香水

コスメもファッションも、ジェンダーレスに楽しめる時代。多くのアイテムがシェアできるようになった。

香水業界もしかり。シェアフレグランスの市場は拡大、売れ行きは好調だ。

シェアフレグランスでなくてもメンズとレディスといった区分けがあるものを、あえて逆の性の香りを纏うこともある。

例えばジバンシイの名香「ウルトラマリン」を好む女性がいたり、シャネルの「No.5」をつける男性がいたり。

今回は、男性の魅力をより引き出してくれる、女性用とされる香りにフォーカスしてお届けしよう。

オードリー・ヘプバーンが愛した禁断の香りにメロメロ!? 

ブランド「ジバンシィ(GIVENCHY)」の創設者であるユベール・ド・ジバンシィが1957年に、オードリー・ヘプバーンのために作った「ランテルディ」。

フランス語で「禁止」という意味を持つネーミングは、その芳しい禁断の香りをオードリーがあまりにも気に入ったために「他の人には使わせないで」と言ったことから、その名が付いた。

幸運なことにその禁は破られて、2018年に「ランテルディ オーデパルファム」として世に出て、さらに2021年に「ランテルディ オーデパルファム ルージュ」が誕生。

そして今年、2023年9月1日に新作「ランテルディ オーデパルファム ルージュ ウルティム」が発売される。

このセンシュアルな香りは、マスターパフューマー(調香師)のドミニク・ロピオン、アン・フリッポ、ファニー・バルの3人の共作。

「ランテルディ」シリーズに共通して使用されているチュニジア産のオレンジフラワーはすべて手摘みで収穫され、4つの異なる抽出方法によって複雑な香りを可能にしている。

そこにサンバックジャスミン、チュベローズやカカオシェルなどの香りを加えて官能的な魅力を引き出した。センシュアルな香りだが、パチョリやベチバーのウッディな落ち着きがあるので、実は男性にもよく似合う。

普通、香水はトップ→ミドル→ラストと変化していくが、こちらは「アンダーグラウンド フラワー」という香調で、つけた瞬間の香りがそのまま続く。

そのエレガントながらもどこか危うく、ミステリアスな雰囲気はぜひ、デートで。華やかさと妖しさがマンネリなパートナーとの仲に刺激を与えるスパイスとなってくれるはずだ。

ランテルディ オーデパルファム ルージュ ウルティム
ジバンシイ ランテルディ オーデパルファム ルージュ ウルティム [80ml]¥19,910(パルファム ジバンシイ[LVMHフレグランスブランズ] TEL:03-3264-3941)

理想の上司像を演出する、ベチバーの香り

古くから香水の確固たるメゾンとして、世のマダムたちに愛されてきたのが「ゲラン」というブランド。「ミツコ」という名香が、つとに有名だ。

数々の歴史的な香りを有するゲランのなかで、最近、特に支持を集めているのが、優美なボトルの「アクア アレゴリア」シリーズ。

なかでも、美しい地球と共鳴し、持続可能な調達を実現させる生産者の努力と自然への愛の結晶が生み出す「収穫」を意味し、核となる1つの素材をフィーチャーした香りのコレクションが「アクア アレゴリア ハーベスト」だ。

厳選された素材から生まれた数量限定のコレクションのうち、今回紹介する「ネロリア ベチバー」は男性でも使いやすい逸品。柑橘の女王の名を持つ香料「ネロリ」に、大地を感じるアーシーでプリミティブな「ベチバー」の香りを合わせた絶妙なバランス感は特筆ものだ。

絶妙なバランスに仕上げた香りにオレンジブロッサム(ネロリ)やベルガモットの花々からミツバチが集めたハチミツの香りを加え心地よい甘みをプラスしている。

ちなみにゲランのスキンケアには「アベイユ ロイヤル」という、ハチの恩恵を使った大ヒットラインがあり、その関係でフランス・ウェッサン島に生息する稀少な黒ミツバチの保護や育成などにも積極的だ。

そんなゲランと縁のあるハチの巣を模したゴールドのきらびやかな装飾のボトルの印象とは裏腹に、香り自体は包容力のある仕上がりなので、実はビジネスシーンにも向いている。

部下や後輩に安心感を与えるリーダーとして、強すぎることなく優しく導く。そんなイメージを演出してくれるはずだ。

ゲラン「ネロリア ベチバー ハーべスト - オーデトワレ」
アクア アレゴリア ハーベスト ネロリア ベチバー(オーデトワレ)[125ml]¥21,340(ゲラン/ゲランお客様窓口 TEL:0120-140-677) ※数量限定

黒×ピンクの洒脱さで、ギャップを狙う

建築的でありながら、フェミニンなスタイルで知られるナルシソ・ロドリゲス。彼が好きなエジプト産のムスクオイルが象徴的に使用されているフレグランス「フォーハー」が2023年、誕生20周年を迎えた。

ロングセラーで安定した人気のあるフレグランスだが、発表当時、一般的に香水のボトルは女性用フレグランスは透明、男性用は黒とされていたため、このボトルデザインは香水業界の常識を覆したという。

そして周年を記念して、新作の「フォーハー フォーエバー」が数量限定で登場。

フランジパニ(プルメリア)、クチナシ、チュベローズ、ジャスミンとフローラルの香料が並び、いかにも女性向けの香り。しかし、どこか懐かしいキンモクセイやウッディで落ち着いたパチュリ、そしてシグネチャーであるムスクの香りのおかげで、華やかさの陰に一本、芯の通った強さを感じられる。

この香水はレセプションやパーティなど華やかな場所で使いたい。といっても、決して浮ついた印象の香りではないのでご安心を。

人が多い場所であえて男性が纏うことで「なんの香り?」と意外性を発揮できるというもの。まさか、女性用の香りをエグゼクティブが纏っているなどとは、誰も気づかないはず。

ナルシソ ロドリゲス フォーハー フォーエバー オードパルファム 20周年エディション[50ml]¥14,850(ナルシソ ロドリゲス/ナルシソ ロドリゲス パルファム お客さま窓口 TEL:0120-110-664)

価値観が刻々とアップデートされていくように、香水の纏い方も時代とともに変わっていく。TPOに合わせるのは当然のこととして、属性や常識に囚われることなく好きな香りを好きなように楽しむ――。そんな心の柔軟性がこれからの時代、エグゼクティブに求められていることなのではないだろうか。

■連載「オトコの“香印象”のつくり方」とは
第一線で走り続けるビジネスパーソンは、リラックスしたい時もあれば、気持ちを奮い立たせ、勝負に挑まなくてはいけない場面もある。本連載「オトコの”香印象”のつくり方」は、自分を効果的に演出する武器でもある香りを上手に纏い、単なる好みではなく、スーツを誂えるように、自分に合う香りを見つける指南書。男性美容研究家の藤村岳がシーン別にベストな香りを紹介する。

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TEXT=藤村岳

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