今回ゲーテでは、竹内真氏のコレクションが飾られている西麻布のイタリアンレストラン「ISSEI YUASA」に潜入取材を行った。その取材の貴重な写真を一挙公開する。竹内真氏のインタビューはこちら。
「ISSEI YUASA」に並ぶ、竹内真氏のアートを一挙見!
フランシス・アリス『Pig in Cabinet』。絵がたくさん飾ってあるこのレストランを象徴するように、小部屋に並べた絵を豚が見ているフランシス・アリスの絵をかけるというウィットに富んだ演出。この作家は社会的政治的問題を詩的な物語として提示する。この絵自体、奥が深そうだ。
右側の壁面に飾られるのは、スペインの現代アーティスト、セクンディーノ・ヘルナンデスの作品。アート・バーゼルでは個展ブースに出展するなど人気を博す。
加賀温(あつし)『The record player she left behind』。アイルランド、ダブリンのアート&デザイン国立大学を修了。葡萄の木の下にウサギのキャラクターが。レストラン→ワイン→葡萄の連想。そしてウサギは今年の干支。
大庭大介『Untitled』。ジャン・フォートリエを連想させるが、最近の作品はホログラム顔料や隕石から抽出した独自素材を駆使するなど挑戦的な作風。
辻村塊『伊賀花壺』。これは花器だが、料理映えする器が注目され、多くの料理人に支持される。鬼才・辻村史郎氏の次男。
小笠原美環『Strand 2』。作品はポンピドゥーセンター、ドイツ国立美術館、アラリオ美術館等に収蔵されている。
Chim↑Pom『△▽』(壁面にかけられた作品)。森美術館での成功は記憶に新しい。メンバー、紅一点のエリイはミューズとも、フェ ミニズムやポップカルチャーのアイコンとも違う。彼女をどうビジュアル化するかは彼らがずっと持っているテーマ。
守山友一朗『Breeze』。パリ国立高等美術学校(エコール・テ・ボザール)を修了。2023年7月2日まで開催のポーラ美術館の展覧会「部屋のみる夢─ボナールからティルマンス、現代の作家まで」では妻の佐藤翠との共作も展示。
ジャデ・ファドジュティミは英国人アーティスト。彼女は具象と抽象を行き来する。色彩も武器。「セシリー・ブラウン(写真下)が穏やかな状態だとしたら、こちらはいい緊張感がある。仕事モードの時の頭の状態かな」
セシリー・ブラウンはロンドン生まれで、ニューヨークを拠点として活動する画家。古典、近代の絵画、あるいはポップミュージックのアルバムジャケットから引用し、抽象と具象の間の表現を標榜している。© Cecily Brown, Courtesy of the artist, Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo
【特集 アート2023】