2026年4月、ドン ペリニヨンから二つの新たなヴィンテージが登場。「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017」と「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010」が順次発売される。単一年のブドウのみで仕立てる“ヴィンテージ・オンリー”の哲学のもと、その年の個性を昇華した二つの表現に注目したい。

完璧なハーモニーの探求。ドン ペリニヨンの新章とは
ドン ペリニヨンにおける創造とは、その年の自然を読み解き、ひとつの調和へと昇華させる行為に他ならない。複数年のブドウをブレンドして味を整える一般的なシャンパーニュとは異なり、単一年のブドウのみで造る“ヴィンテージ・オンリー”というドン ペリニヨンの哲学は、その年の気候や個性をそのまま映し出す。
今回の2つのヴィンテージは、メゾンの思想を異なる形で体現する。
「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017 」は、ドン ペリニヨン史上最小の生産量という、極めて稀少な一本だ。春の霜、乾いた夏、そして晩夏の雨。成熟が揺らぐ複雑な年において、厳格な選果を経て選び抜かれたブドウのみが用いられている。成熟とフレッシュさを併せ持つピノ・ノワールに、2000年以来最高水準に達したシャルドネが重なり、このヴィンテージの骨格を形づくる。
その味わいは、精密さと力強さ、緊張感が見事に調和。立ち上がるのは、雨上がりの土を思わせる湿潤なニュアンスに、ジャスミンの繊細な香り。そこに焼きたてのトーストやほのかなスモーク、熟したプラムの気配が重なり、香りは静かに層をなしていく。口当たりはなめらかでクリーミー。余韻は深く長く、官能を湛えながら続いていくのが印象的だ。

一方、「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010」は、約15年の熟成を経て完成した、力強さと生命力を湛えた一本。ピノ・ノワールの豊かな表現力を軸に、緊張感と調和を高次元で成立させた味わいは、ロゼの概念を更新する完成度を誇る。アーモンドや赤果実、シトラスの明るい香りに、ドライフラワーや蜜蝋のニュアンスが重なり、ミネラルの奥行きが加わる。しなやかな口当たりと凝縮した果実味が一体となり、洗練された余韻へと導く。

単一年という制約を、自らの創造の核とするドン ペリニヨン。その哲学が結晶した2つのヴィンテージは、それぞれ異なる表情を持ちながらも、ひとつの到達点を示している。グラスに注がれた瞬間に立ち上がるのは、その年の自然と時間が刻んだ物語。その一杯を通じて、唯一無二の体験に触れてみてほしい。
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