収穫から14年の歳月を経て、「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2009」がようやくリリースされた。
特異な気候だった2009年を味わえるロゼ
そのお披露目の舞台に選ばれたのは、京都・東山「天台宗青蓮院 将軍塚青龍殿」。2022年のアッサンブラージュにおける創造的プロセスをエキジビション形式で公開すると同時に、「ドン ペリニヨン アッサンブラージュ2022」の即興バージョンをテイスティング。
そして、ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2009に合わせ、「NARISAWA」の成澤由浩シェフが考案した、イノベーティブな里山キュイジーヌを味わう一夜限りのディナーで締めくくられた。
さて、そもそもドン ペリニヨンにとってロゼとはいったい何か。ドン ペリニヨン醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロン氏は、そのクリエイションについてこう語る。
「ドン ペリニヨン ロゼは、ベネディクト会の修道士ドン・ピエール・ペリニヨンの精神を最も明確に具現化したシャンパーニュです。彼が目指した革新性や創造性、限界をさらに押し広げようという思想に基づいています。ロゼの醸造は極めて難しい。黒ブドウのピノ・ノワールは、フランス最北部のシャンパーニュ地方で完熟するのはまれで、赤ワインにするには区画を吟味する必要があります。そして、ドン ペリニヨンにとって最も重要な“調和”を乱すことなく、力強い赤ワインを白ワインに溶けこませなければなりません。さらにまた、赤ワインのアッサンブラージュで生じたテンションを鎮めるには、通常のドン ペリニヨンよりも長い熟成期間が必要なのです」
現行のドン ペリニヨンが2013年なのに対し、今回リリースされたドン ペリニヨン ロゼは2009年。この年は特異な気候だった。春は雨が多くて開花が進まず、夏の初めも嵐に見舞われた。しかし、8月は一転して好天となり気温が高く、乾燥。成熟度がピークに達し、香り高いブドウが収穫できたという。
「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2009」は、暖かな気候を反映して芳醇さやまろやかな果実味を持ちつつもフレッシュさを失わず、力強さと同時にエレガンスも併せ持つ。ドンペリニヨンならではのパラドクサル(逆説的)な特徴を秘めたロゼに仕上がっている。
Dom Pérignon Rosé Vintage 2009
「ドン ペリニヨン ロゼ」では、ベースとなる白ワインも通常のドン ペリニヨンとはまったく異なる構成でアッサンブラージュされるという。「果実は一貫して力強く、圧倒的な印象が長く続く。魅力的な味わいがひとつにまとまって持続し、シルクのような口当たりが余韻とともに残る」と醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロン氏。¥61,380(ボックスつき)、¥59,950(ボックスなし)
問い合わせ
MHD モエ ヘネシー ディアジオ TEL:03-5217-9732