GOURMET

2023.08.25

パスタが主役の新世代カウンターイタリアン「PRIMO PASSO」

食の悦びをともに味わい、親密度を高めたい時は距離感の近いカウンターに勝るものなし。洒脱なイタリアンならば、その効能も倍増する。今回は、新富町の「PRIMO PASSO（プリモパッソ）」を紹介する。

「PRIMO PASSO」のトマトのスパゲティ — 「トマトのスパゲッティ」（料理はすべて¥16,500のコースの一例）。“黄金のりんご”を意味するポモドーロになぞらえて赤ミニトマトと糖度が高い黄ミニトマトの2種を使用し、色合いも美しく。

“パスタが主役”のコースにフレッシュな才能が開花！

サプライズ溢れる“劇場型”のカウンターも魅力的だが、ビジネスでの会食の場において、過剰な演出はややトゥーマッチなことも。ゆっくり会話と料理に集中できるカウンターイタリアンは、相手との親密度を高めるのに有効。なかでも今押さえておくべきは、新富町の「PRIMO PASSO」だ。

暖色の照明が上質な雰囲気を醸しだす空間。イタリアの老舗ブランド、ベルケル社製のハムスライサーが目を引くオープンキッチンで腕を振るうのが、30歳という若さでシェフに抜擢された藤岡智之氏だ。自分から多くを語るタイプではないが、真摯に料理と向き合う姿に誠実な人柄がにじむ。

「PRIMO PASSO」の盛岡シェフ — 藤岡智之シェフは、調理師専門学校を卒業後、ひらまつグループを経て渡伊。

ナポリの星つきレストランではパスタ場を任されたとあって、コースには4〜5種のパスタが登場。冷製の「ウニのカッペリーニ」はハマグリと昆布出汁で麺にしっかりと旨味を含ませ、「トマトのスパゲッティ」は2種のミニトマトを使用し酸味と甘みの調和をとる。

「PRIMO PASSO」のカプチーノ — 泡の下にパスタとソースが隠れた、その名も「カプチーノ」。

「PRIMO PASSO」のウニのカッペリーニ — 「ウニのカッペリーニ」は濃厚で芳醇な海の味。

おなじみのパスタ料理も、丁寧な仕事と素材選びによって印象的な味わいに仕立てる技に大器の予感。"新世代のイタリアン"を体感できるカウンターで、心満たされるひと時を過ごしたい。

「PRIMO PASSO」のカウンター — ナイジェリアの港町の名に由来するサペリという木材を使用したカウンター。

PRIMO PASSO／プリモパッソ
住所：東京都中央区築地1-5-11 ACN築地ビルB1F
TEL：03-6826-9672
営業時間：17：00～／20：30～（一斉スタート）
定休日：水曜、不定休
料金：コース¥16,500
座席数：カウンター8席

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仕事に効くレストラン

TEXT=小寺慶子

PHOTOGRAPH=上田佳代子

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