毎年10万人以上を動員する「CRAFT SAKE WEEK」などのイベントをプロデュースし、また日本酒アプリ「Sakenomy」を開発するなど、日本酒の伝道師として活躍する中田英寿さん。これまでに全国400以上の酒蔵を訪れた中田さんが、数あるなかから今おすすめの日本酒を紹介する。さらにその日本酒と合わせる逸品を、その造り手の蔵元に教えてもらった。12回連載の第7回。【中田英寿の最愛酒】
地の「米」地の「水」地の「人」をテーマに、秋田県五城目町の文化を感じさせる酒造りを目指す、10名から成る秋田県五城目町酒米研究会。地元の農家による、その年最も良い酒米を使った純米酒で、仕込み水は蔵の敷地内からの地下水を使用する。
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「『一白水成 Premium』は、福禄寿酒造の周りの田んぼで栽培された最高の酒米だけを選んで醸造。優雅でフルーティーな香りとバランスのとれた味わい。鮮やかな酸味が爽やかで上品な後味を生み出しています。ジューシーな比内地鶏の塩焼きや、ホタテのバター焼きとの相性は抜群です」
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蔵元が厳選! 一白水成 premiumと合わせたい逸品
秋田味商/比内地鶏焼き 塩味
「比内鶏のジューシーな油と一白水成のミネラル感が非常にマッチしていると思います。是非秋田県を感じてください!」(蔵元 渡邉康衛さん)
いづみ橋 秋とんぼ 雄町 ~生酛・純米酒/泉橋酒造(神奈川県)
創業1857年、「田んぼからテーブルまで」をコンセプトに、米の栽培に始まり直営レストランでのフードペアリングも展開する酒蔵、泉橋。農薬を使用せずに育てた酒米「雄町」を生酛造りで丁寧に醸した一品は、穏やかな香り、滑らかに広がる旨味と優しく感じる甘みを持つ。
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「泉橋酒造の蔵元は、『酒造りは米作りから』という信念のもと、地元神奈川県の農家と協力して、減農薬での酒米の栽培から醸造までを一貫して行っています。『いづみ橋』は、芳醇な香りと豊かな味わい、ジューシーな酸味が特徴で、様々なチーズと一緒に楽しむのがおすすめです」
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蔵元が厳選! いづみ橋 秋とんぼ 雄町 ~生酛・純米酒と合わせたい逸品
泉橋酒造の直営レストラン「蔵元佳肴 いづみ橋」特製/蔵元佳肴の「さんまの黄金煮」
「三陸産の脂ののった秋刀魚を長年継ぎ足している秘伝のタレと、弊社の純米酒や自家製梅干しなどと共にじっくりと丁寧に丸2日間かけて炊き上げました。ワタや骨まで 丸ごと一尾お楽しみ頂けます」(蔵元 橋場友一さん)
誉 池月 純米 佐香錦 60 黒ラベル/池月酒造(島根県)
島根県の酒米「佐香錦」を使用し、協会9号酵母にて醸した純米酒。佐香錦のシャープな味わいと切れの良さを兼ね合わせている。豊かな自然の恵みが醸す超軟水の天然の湧き水を仕込み水に使用することにより、のど越しの柔らかさが特徴。
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「池月酒造は中国山地の中心に位置し、広島県との県境に近い島根県邑南町にある隠れた名店。銘柄名『誉池月』は、平家物語に出てくる名馬『池月』に由来している。『誉 池月 純米 佐香錦 60 黒ラベル』は、蕎麦やかまぼこ、玉子焼きなどのシンプルなおつまみと一緒に、自宅で楽しむのに最適な一本です」
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蔵元が厳選! 誉 池月 純米 佐香錦 60 黒ラベルと合わせたい逸品
ふくまる製麺/出雲伝統の味 釜揚げそば
「日本3大蕎麦の『出雲そば』。甘辛い返しの量を調整することで自分で好みの味をつけ食すスタイルの『釜揚げそば』と、島根県の酒米『佐香錦』のすっきりとした切れの良い味わいのペアリングは最適です」(蔵元 末田誠一さん)
極聖 純米大吟醸 高島雄町/宮下酒造(岡山県)
幻の米“高島雄町”を精米歩合35%まで磨き、岡山の豊かで良質な水と伝統的な備中杜氏の技術で醸し出された純米大吟醸酒。華やかで上品な吟醸香とふくらみのあるまろやかな味わいが特徴。
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「宮下酒造は、日本酒、焼酎、クラフトビールからクラフトジン、ウイスキーなど、さまざまなお酒を製造する酒造メーカーです。代表銘柄『極聖』は、華やかな果実の香りと、ふくよかでバランスのとれた味わいが特徴で、牡蠣の燻製やスモークチキンなど燻製料理にぴったり。クラフトジンもビックリの美味しさ」
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蔵元が厳選! 極聖 純米大吟醸 高島雄町と合わせたい逸品
牡蠣の家しおかぜ/牡蠣の燻製
「『極聖 純米大吟醸 高島雄町』のリッチな味わいが、香り高く燻された牡蠣の旨味をよりいっそう引き立てます」(蔵元 宮下附一竜さん)
テロワール(原料の風土)を求めて、農業生産法人株式会社ドメーヌ貴により苗づくり、田植え、稲刈り、籾摺り乾燥に至るまで すべて自分たちの手で育てた山田錦を100%使用。厚東川水系による真砂土系の土質は柔らかな米の味わいを生かし、口当たりまろやかな辛口に仕上がっている。
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「永山本家酒造場の5代目蔵元は、『酒造りの中心は農業である』と熱く語る。自分で酒米の栽培を始めようと思ったのは、ヨーロッパのワイナリーを数多く回ったことが影響しているとか。『純米大吟醸 ドメーヌ 貴』のなめらかで豊かな味わいとすっきりとした後味は、あん肝やフォアグラとのペアリングが止まりません」
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蔵元が厳選! 純米大吟醸 ドメーヌ貴 2019と合わせたい逸品
旬楽館/旬楽館 あん肝みそ漬け
「フォアグラのようなコクと旨味が口に広がりますが、そこはアンコウの肝なので後味はさっぱりとしています。そして、その後にドメーヌ貴を飲むことでアンコウの持つやや生臭い香りがきれいに消えると共に、オリーブオイルのような新しい味わいが生まれより口の中を爽やかにしてくれます」(蔵元 永山貴博さん)
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