PERSON
2025.06.25
肉を食べて、やや小太りだと、がんやうつ病予防になる!?
「壁シリーズ」でおなじみの和田秀樹先生が、政治・政策の視点から、厚労省・製薬業界・医学教育の抜本的改革を訴え、幸せ多き日本への大改造計画を語る。『幸齢党宣言 医療改革で、世界もうらやむ日本を創る』から一部を抜粋して紹介します。

肉を食べてやや小太りがおすすめ
私は、薬や医学より、栄養状態のほうが、人間の健康長寿に寄与していると考えて啓蒙活動を続けているのですが、いくつも医療のシステムの問題があります。
3つ目は、高齢者の栄養についての啓蒙です。
私は著書の中で、さまざまな統計の数字を見たうえで、栄養を十分に摂ることを薦め、太めであることを恐れる必要がないどころか、それが望ましいと伝え、コレステロール値もがんで死ぬ人が多い日本では、むしろ高いほうが好ましいことや、うつ病の予防にもなることも伝えてきました。
しかし相変わらず、日本の情報番組などでは、やせるための情報や、栄養過多の害を、統計学的な根拠もないのに垂れ流します。
そしてそれを統計数字ではなく、権威づけに医者を使うことで、正しいことのような印象操作を行っています。
栄養状態の悪い高齢者は、長生きについても不利です。宮城県での大規模調査では、やせ型の人が、やや太めの人より6~8年も早く亡くなることが明らかになっているのですが、私の臨床経験でもやせ型の人は元気がなく、老化が早いという実感があります。
若いころは、やせているほうが見栄えがいいのかもしれませんが、歳をとるとしわも目立ちますし、貧相に見えるのは確かです。
それ以上に、栄養状態がよくないと活動的でなくなることが多いのです。
1980年ごろ、アメリカは心筋梗塞を減らすために食事の中で、肉を減らす運動を積極的に行いました。
日本も少しずつ、心筋梗塞で亡くなる人が増えてきていたので(それでもがんのほうがずっと多いのですが)、それに追随しました。
そのときに、アメリカ人は1日300グラムの肉を食べていたのに、日本人は70グラムしか食べていませんでした。
実は当時、沖縄の人たちは100グラムくらいの肉を食べ、日本でトップクラスの平均寿命を誇っていました。ハワイの日系人は120グラムの肉を食べ、さらに長寿でした。
日本人とアメリカ人の肉を食べる量を考慮に入れず、肉を減らせというのは、むしろ日本人の寿命にも、健康にもよくないことだと私は信じています。
結果的に、その後、日本でハンバーガーが当たり前に食べられるようになり、牛丼も安く食べられるため、日本人の一日の肉の摂取量は100グラムになりましたが、平均寿命は順調に延びています。
そして心筋梗塞での死亡者も、90年代半ばころから減るようになったのです。
アメリカの受け売りでなく、日本人に対して、きちんとした疫学調査をおこなったうえでの栄養指導は、とても重要なことだと思います。
散歩に勝る健康法はなし
4つ目は、高齢者が運動のしにくい環境の是正です。
私は高齢者がヨボヨボにならないための、最適の運動は散歩だと思っています。

激しい運動は筋肉を傷 めるリスクもあるし、活性酸素が発生すると老化を進めるからです。
散歩の場合、そういうリスクの少ない緩い運動ですし、またいろいろな景色が見られるので脳の刺激にもなり、脳の老化予防につながります。
ところが日本の場合、高齢者が散歩するにはつらい環境となっています。
ヨーロッパでは歩道にベンチがあるのが当たり前で、疲れたら休むことが難しくないのですが、日本にはそのようなものがほとんどありません。
また交通事故死者が多く、交通戦争と言われた時代に数多くの歩道橋が作られたのですが、これについてもほとんどエスカレーターやエレベーターが備え付けられていないため、高齢者が道を渡るのが困難になっています。
シルバー民主主義と言われることが多いようですが、このように高齢者がないがしろにされる政策が続いているのです。これでは高齢者の足腰が衰えても仕方ありません。
地方の高齢者のほうがスマートで、ショッピングでよく散歩をしているとのことです。

自分の運転でショッピングモールに行き、買い物がてら散歩をすれば、ベンチもあることが多いでしょうし、夏の暑さにも冬の寒さにも影響されずに散歩ができるのです。
こうした状況で日本のテレビ局と政治家、そして警察官僚は、高齢者の運転が危ないと言い、免許返納を迫ります。
免許を返納すると結果、散歩の機会も奪われ、要介護状態に一直線ということになりかねません。
日本という国では、高齢者に、日々もっと普通の運動をさせてあげるという姿勢が欠けているのです。
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