連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第91回は、ロレックスの「エクスプローラー Ref.6298」を取り上げる。

ドレッシーな意匠を持つ「エクスプローラー」の派生モデル
1960年当時、ロレックスの最大のマーケットは北米だった。そのため、その市場に投入された独自の商品は数多く存在する。
「Ref.6298」通称“カナディアンエクスプローラー”もそのひとつだ。
「エクスプローラー」の顔である3・6・9のアラビアンインデックスではなく、白系の文字盤にアルファハンドやブルースチールが付く趣深いディテールが目立つ。
ダイヤルには「EXPLORER」の表記が入り、これがモデルの価値を上げている。
この個体は裏蓋にエングレービングがあり、そこからもカナダで販売されたことが確認できる。
この他にも“カナディアンエクスプローラー”にはバリエーションがあり、当時のロレックスのブランディング戦略が垣間見れる。
いわゆる典型的な「エクスプローラー」のデザインと異なる“カナディアンエクスプローラー”のデザインはどれも個性的に映る。
人と被らない「エクスプローラー」として是非覚えておきたい。
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