60を超える高級時計ブランドが参加した「ウォッチズ アンド ワンダーズ ジュネーブ 2025」。そこで発表された新作時計を見れば、今後の時計界の潮流が見えてくる! ドレスウォッチ編。

ウォッチズ&ワンダーズ詳報。高級時計は新たなシーンへ
高級時計産業の中心地であるスイスのジュネーブで、世界最大の新作時計見本市「ウォッチズ アンド ワンダーズ ジュネーブ 2025」が開催された。
2025年はブルガリらが加わったことで、さらにイベントの規模は拡大。来場者もリテーラーやジャーナリストなどの招待客と、入場チケットを購入した一般来場者を合わせて約5万5000人と過去最高を記録。さまざまな面から、高級時計への熱気を感じるイベントとなった。
以前に比べると、明確なトレンドは見えづらくはなっているが、全体を俯瞰してみるとドレスウォッチ人気は健在で、時計技術を語るハイコンプリモデルも充実。カラーダイヤルでは、グリーンに若干おされていたブルーにも復権の兆しがある。
もちろん腕元を遊ぶデザインコンシャスなモデルなら手元が露出するこれからの季節に活躍してくれるし、日本の高温多湿な気候でも安心して使えるタフ系のプロフェッショナルウォッチも多かった。
またトレンドとは別の話だが、外装の質も見所で、どのブランドもブレスレットが美しく進化。使い勝手に直結する部分なので、今後もそのアップグレードには注目だ。
貫禄と洗練の新世代ドレスウォッチ3選
1.ジャガー・ルクルト|レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド
繊細なゴールドの糸を編みこんで製作した、エレガントなミラネーゼブレスレットが話題のモデル。ダイヤルや針、インデックスの色も全体のトーンに合わせており、上質なアクセサリーとして楽しめる。

2.エルメス|アルソー タンシュスポンデュ
流れる時間を優雅に楽しむエルメスらしい時計。9時位置のボタンを押すと、時分針やカレンダーの針がまったく関係ない場所に移動して、現在の時刻を隠してしまうという独特の挙動も魅力だ。

3.パルミジャーニ・フルリエ|トリック パーペチュアルカレンダー
ふたつのインダイヤルで、パーペチュアルカレンダー機構をミニマルに表現。ハンドグレイン仕上げのダイヤルの温もりあるゴールドカラーが絶妙で、心に染みいってくる。世界限定50本。
