40を超える実力派ブランドの新作時計が一堂に会する世界的ビッグイベント「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」が開催。現地取材で特に鮮烈な印象を残した時計を、4つのキーワードで紹介する。今回は、「トゥールビヨン」。
驚愕の新作時計、ここに集結!
スイスで開催される時計の展示会といえば、多くのラグジュアリーブランドが集結するジュネーブの「SIHH」と、世界中の時計宝飾ブランドが参加するバーゼルの「バーゼルワールド」が2大イベントだった。
しかし2019年を最後にバーゼルワールドは事実上終了し、代わりに立ち上がったのがジュネーブの「ウォッチズ&ワンダーズ」である。これはカルティエやエルメスなどの旧SIHH参加ブランドに加えて、パテック フィリップやロレックス、グランドセイコーなど40を超えるブランドが参加するもの。
新型コロナウイルスの影響でイベントができない時期があったが、ようやく今年から通常開催となり、ジュネーブ空港横の国際展示場「パレクスポ」にて2023年3月27日から4月2日(3月27日〜31日は完全招待制、4月1日〜2日は一般公開)まで行われた。
順調に拡大している高級時計市場の後押しもあり、各ブランドは新機構や新素材に積極的に挑戦。またファッション的な価値を意識して色やサイズにこだわるなど、興味深い新作時計が多数発表された。別会場でお披露目されたモデルも含め、早速その一部を紹介しよう。
1. ウブロ/MP-13 トゥールビヨン バイ-アクシス レトログラード
6時位置にあるのは2軸回転する特殊トゥールビヨンで、その立体的な動きを邪魔しない時分針は、それぞれがレトログラード式。約4日間のロングパワーリザーブも実現した。

手巻き、Tiケース、径44㎜。2023年6月発売予定。¥20,218,000(LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL:03-5635-7055)
2. ヴァシュロン・コンスタンタン/トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイス
大きなレトログラード式のデイト表示は、オープンワークにすることでメカニズムを美しく演出。さらに6時位置には、マルタ十字のキャリッジが美しいトゥールビヨンが収まる。

自動巻き、18KPGケース、径41㎜。2023年5月以降発売予定。¥28,798,000[予価](ヴァシュロン・コンスタンタン TEL:0120-63-1755)
3. レベリオン/ウィープ・ワン
モータースポーツの世界で有名なレベリオン タイムピースが、その精密な技術と大胆な発想を時計にした。中央部に2軸のトゥールビヨンが浮かび、時刻表示は左右のローラーによって表示する。

手巻き、チタニウムブラックDLCケース、縦26×横52.85㎜。価格は要問い合わせ(レベリオン ジャパン TEL:03-6809-1210)
4. ブルガリ/オクト ローマ プレシャス ナチュラリア
インデックスを兼ねる柱に天然石のタイガーアイをあしらい、その色合いに合わせてケースやストラップも同系色に。6時位置にはフライングトゥールビヨンが収まる。高度な時計だが、どこか温かみがある。

手巻き、18KPGケース、径44㎜。2023年6月発売予定。価格は要問い合わせ(ブルガリ ジャパン TEL:03-6362-0100)