40を超える実力派ブランドの新作時計が一堂に会する世界的ビッグイベント「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」が開催。現地取材で特に鮮烈な印象を残した時計を、4つのキーワードで紹介する。今回は、アンダー径38mmの"小顔"腕時計。
1. シャネル/J12 サイバネティック
2020年の「J12 パラドックス」はケース端が黒から白に接合していたが、本作は白と黒のセラミックをピクセル状に組み合わせた。定番デザインを魅力的に進化させる創造性には脱帽だ。
2. ロレックス/パーペチュアル 1908
ROLEXの商標がスイスで登録された年にちなんでモデル名がつけられた「パーペチュアル1908」は、初期のロレックスのクラシックスタイルを継承。トランスパレントケースバック(シースルーバック)で、美しいキャリバー7140を鑑賞できる。
3. タグ・ホイヤー/タグ・ホイヤー カレラ デイト
60年前にデビューした初代「カレラ」と同じく、36㎜ケースを採用。シンプルなデイトモデルながらダイヤルカラーをポップにまとめ、アクセサリー的にも楽しめる。また、他にブルーダイヤルもある。
4. チューダー/ブラックベイ 54
チューダーのダイバーズウォッチの原点といえる1954年製Ref.7922のスタイルを継承し、分の目盛りのないベゼル、ゴールドの針やインデックスを持つ。ケースが小ぶりなので、レトロな雰囲気を楽しむこともできる。
かつての活気が戻ったジュネーブは、好調な時計市場を映す鏡でもある
「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」としては初取材となったが、勝手知ったるイベントなので余裕綽々(しゃくしゃく)で取材パスを受け取りに行くと、そこは長蛇の列。入場まで1時半も待たされることに。しかしそれは、大勢の来場者が世界中からやって来た証拠でもあり、嬉しいことでもあった。細やかなホスピタリティや豪華なゲストなど、リッチなムードのなかで新作時計を思う存分楽しむ。そんな心も豊かになるような素敵なイベントだった。