男性にとって数少ないアクセサリーでもある腕時計。だからこそ、時計選びには個性とともに語れる“ストーリー”も腕元に纏いたい! 今回は、普段使いにオススメな国産ブランドの腕時計を紹介する。
デイリーユースには国産ブランドが見逃せない!
腕時計は日常生活に寄り添うものだが、操作や防水に気を使う腕時計だと毎日つけるというわけにはいかない。とはいえ、何かに妥協して選ぶのもつまらない。毎日使え、かつ高スペックで所有する喜びを感じられる時計を探すなら、国産ブランドも選択肢に加えたい。
日本はスイスに並ぶ時計大国であり、伝統的な機械式ムーブメントの技術をしっかり継承してきた。さらにエレクトロニクス分野も強いので、クオーツ式やスプリングドライブ式など幅広いバリエーションの駆動方式を適切に使い分けている。
しかも日本は時計市場が成熟しており、目の肥えた時計ファンが非常に多い。デザインや機構にも精通しており、審美性に対しての要求レベルも高い愛好家たちの期待に応えてきたという実績もある。優れたスペックと物語性のある時計は、実は日本が得意とするところなのだ。
2023年もすでに優れたモデルが次々と発表されている。ケースの立体造形が美しいグランドセイコーのクロノグラフは、シャイニーホワイトダイヤルが独自性を際立たせており、G-SHOCK「フロッグマン」の最新作はケースをフルメタル化することで、さらに強靭かつラグジュアリーに進化した。そして、カンパノラの「コスモサイン」は、1193の星や星雲、星団を表示するロマンティックな天文時計。そして、インディペンデントブランドも粒揃いだ。
実用的なスペックに遊び心を加えた腕時計をバリエーション豊富に用意できるのは、日本ブランドだからこそ可能なこと。まさに“灯台下暗し”。ハイスペックなデイリーウォッチは、我が国にあったのだ。
1.グランドセイコー/スポーツコレクション スプリングドライブ クロノグラフ GMT
ブランドのシンボルである獅子のたてがみを型押しで表現した、精密なダイヤルが特徴的なモデル。獅子の爪を思わせるラグのカットも大胆。
2.G-SHOCK/MRG-BF1000R
ISO規格に準拠した200m防水ダイバーズ「フロッグマン」がタフに進化。メタルケースだけでなく、表示も針式になったことで潜水計器としてのレベルをさらに上げた。
3.カンパノラ/コスモサイン AO4010-51L
14版を重ねて作った精密かつ美しい星座板が回転し、北緯35度に見える星空を再現する。月齢や日の出日の入り時間の読み取りが可能な、高度で正確な天文時計だ。
4.クロノ トウキョウ/34㎜
独立時計師、浅岡肇が手がける2019年設立の新ブランド。国産汎用ムーブメントを使って価格を抑えつつ、小径&レトロな雰囲気が楽しい。
5.ナオヤ ヒダ/NH TYPE 2C
時計業界で長年キャリアを積んだ飛田直哉が手がける、レトロスタイルのドレスウォッチ。インデックスは彫金でブルー針も手焼きするなど、手仕事にこだわっている。
6.ミナセ/VM14 シリーズ DIVIDO アイスブルー
切削工具メーカーとして始まり、ケースの製造をしていた協和精工が2005年から時計ブランドを始動。精密な加工が生みだす表現が特徴で、本モデルは雪平模様の青いダイヤルが美しい。