西野さんのビジネス書最新刊『北極星 僕たちはどう働くか』は、Amazon書籍総合第1位、オリコンBOOKランキング1位となる話題書。“ビジネスパーソンが目を離してはいけない人物”であり、何かにつけ注目を集める西野さんは、これまでのルールに縛られない形で、『えんとつ町のプペル』をIPとして育て続けている点でも注目されている。まず、IPを扱っている一般的な会社と大きく違うのは、IP貸出しにおけるライセンス料が別格で低価格であること! 数年後にIPそのものの「寿命」を伸ばしているのは、どっちだ? IPを「文化」へと育てるのはどっちだ? 音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今回は【高いお金を払って権利を買い取る理由】というテーマでお話ししたいと思います。
第256回
CHIMNEY TOWNがIPの権利取得に高いお金を払う“本当の理由”は、「IPを独占するため」でなく「IPを開放するため」。――“権利を持つ”ことは、可能性を管理することでなく、可能性を増やすことだ!
CHIMNEY TOWNがIPの権利取得に高いお金を払う“本当の理由”は、「IPを独占するため」でなく「IPを開放するため」。――“権利を持つ”ことは、可能性を管理することでなく、可能性を増やすことだ!

権利とは、門を閉ざすためのものではなく、門を開くためのもの
CHIMNEY TOWNは決して大きい会社ではないですが、たとえば映画を作る時などは、自分達でかなり大きな(会社のサイズ不相応な)お金を出すようにしています。
その心は「権利を獲得する為」なのですが、ここで「IPの権利を取得する」と聞くと、多くの人は「利益を最大化するためだろう」と考えるかもしれません。
もちろん、それは間違いではありません。
会社である以上、利益を生み出し、事業を継続させることは大前提です。
また、僕らには「自分たちが権利を持った方が、そのIPを最も熱量高く運用できる」という自負もあります。
作品を単なる商品としてではなく、長く愛される文化として育てたい。
その思いは誰にも負けません。
ただ、「CHIMNEY TOWNがIPの権利を取得する本当の理由」は別のところにあります。
それは、「IPを独占するため」ではなく、「IPを開放するため」です。
一見すると矛盾しているように聞こえるかもしれません。
しかし、僕らにとって権利とは、門を閉ざすためのものではなく、門を開くためのものです。
僕らが見ているのは、目先のライセンス収入ではなく、IPそのものの寿命
たとえば、今年の12月には、別の会社が主催する『えんとつ町のプペルJR.』という子供ミュージカルが上演されます。
もし『えんとつ町のプペル』のミュージカル権を、利益の最大化を第一に考える大企業が保有していたら、子供ミュージカルのような小規模な公演では、ライセンス料の負担が重く、企画そのものが成立しなかった可能性があります。
しかし、僕らは違う発想をしています。
「どうすれば、この挑戦が実現できるか」。
そこからライセンスを設計します。
だから、必要以上に高い利用料を設定することはありません。
挑戦する人が増えることを、僕らは歓迎します。
『えんとつ町のプペル』がバレエやら歌舞伎やら、いろんなメディアで、いろんな出方をしている理由は、それです。
もちろん、権利を安く貸し出すということは、短期的に見れば機会損失のように映るかもしれません。
しかし、僕らが見ているのは、目先のライセンス収入ではなく、IPそのものの寿命です。
挑戦する人を増やし、作品の未来を広げるための権利
IPの価値は、ライセンス料の高さだけでは決まりません。
どれだけ多くの人が作品に触れ、どれだけ多くの人が作品を使って新しい挑戦をし、どれだけ多くの場所で作品が愛され続けるか。
その積み重ねによって、IPは文化へと育っていきます。
10人に高く貸すよりも、1,000人が挑戦できる環境をつくる方が、結果として作品は強くなる。
そして、その挑戦の中から、僕らだけでは決して思いつかなかったアイデアや、新しい才能が生まれてくる。
権利を持つことは、可能性を管理することではありません。
可能性を増やすことです。
だから僕らは、IPを囲い込みません。
たくさんの挑戦者が集まり、試行錯誤を繰り返し、そのたびに新しい価値が生まれる。
そんな循環があって初めて、IPは世代を超えて愛される存在になります。
だから僕らが買っているのは、「独占する権利」ではありません。
挑戦する人を増やし、作品の未来を広げるための権利です。
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『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
- 7月23日(木)に大分
- 8月6日(木)に広島
- 9月30日(水)に千葉
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。

