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2025.12.27

千葉のキャバクラハシゴ、レオナルド・ディカプリオとモナコでクルーザー…シーラ杉本宏之が語る前澤友作の素顔

壊れていない人間に、革命は起こせない。50歳の節目に、50人が語る“本当”の前澤友作とは。著書『偽善者』から一部抜粋。今回は、シーラホールディングス代表取締役会長・杉本宏之。

前澤友作とシーラ杉本宏之、千葉のキャバクラハシゴ、レオナルド・ディカプリオとモナコでクルーザーの話
写真協力=Unsplash

千葉のキャバクラをハシゴ

僕が28歳で前澤さんが30歳の時かな。人を介して会ったのが最初。僕は最初の会社(エスグラントコーポレーション)が上場した直後くらいで、スタートトゥデイも社員50〜60人で利益を数億上げていた感じのタイミング。企業規模も同じくらいだったからですかね、妙に気があって、それから定期的に食事に行ったり、酒を飲んだりするようになりました。

2005年に僕の会社が上場して、2007年にはスタートトゥデイが上場。ところが2008年にリーマンショックが起きて、翌年僕の会社は民事再生法の適用を申請することになりました。飛ぶ鳥を落とす勢いの前澤さんと自己破産した僕。天国と地獄みたいな感じなのに、彼はまったく変わらない付き合いを続けてくれました。

僕が外に出る元気もないことをわかって「ゴルフ行こうぜ」とか「飲みに行こうぜ」とか誘ってくる。当時、千葉駅のあたりでキャバクラをハシゴしたこともありましたね。いくら奢りといっても六本木あたりで飲んでいたら「杉本、会社潰したくせに何やってるんだよ」ってことになるじゃないですか。

だから千葉(笑)。サプライズでいきなりクルマに乗せられて連れて行かれたんです。そういう時も彼は励ましたりしないで、いつもと変わらない馬鹿話。「俺は╳╳╳╳デカいぞ。お前のも見せろ。どっちがデカいか比べよう」って(笑)。しつこく脱がせようとしてきたのを憶えています。

同じころ、酔っ払って当時彼が住んでいた代官山のタワマンに行ったこともあります。「今日は気分がいいからもう1本飲もうぜ」と言って連れて行かれて、玄関に入った瞬間、彼は服を脱ぎだした。それで、全裸になったと思ったら、リビングの本棚の隙間みたいなところに入っていった。僕が呆然と見ていたら、「おい杉本、出られなくなった。引っ張ってくれ」って(笑)。意味わからないでしょ。

ところがどんなに強く引っ張っても、本当にピッタリとハマっていてなかなか抜けない。無理やり引っ張ろうとすると「痛い! ╳╳╳╳が引っかかってる!」(笑)。あのころは気を抜くと落ち込んでしまいそうだったので、そういう小学生レベルの馬鹿馬鹿しい時間が本当にありがたく感じていました。

「ちょっと待って。デカが来ているかも」

僕は2010年に新しい会社を立ち上げて、再び上場することができたんですが、前澤さんを見ていると「もっと頑張らなきゃ」と思わされます。2017年に前澤さんと僕も含めた友人のオジさん4人で、モナコでF1観戦して、そのあとブルゴーニュでワインを飲みつくそうという旅をしたことがあるんです。

僕もフェラーリを買っていたので、F1のスタンドの3列目くらいの特等席を用意してもらって観ていました。そしたら3周目くらいで前澤さんが「もう飽きた」って(笑)。せっかく用意してもらった特等席を離れて、フェラーリの人に見つからないように裏口からこっそり抜けて。

そしたら今度は「船だそうぜ」と言い出して、用意していた120フィートくらいのクルーザーに乗りこんだんです。それに乗ってワインを飲んでいたんですけど、オジさん4人だから、1時間くらいでまた「もう飽きた(笑)」と。

しょうがないと思って帰り支度を始めたら、前澤さんが「あ、ちょっと待って。デカが来ているかも」と言って誰かに電話をかけはじめた。それでしばらくして同じくらいのサイズのクルーザーが来たと思ったら、乗っていたのがレオナルド・ディカプリオだったんです。デカじゃなくて、レオでしょう?(笑)。

そこから合流したんですけど、向こうは180センチくらいのスーパーモデルを8人くらい乗せていて、ルイ13世をクリスタルで割るみたいなむちゃくちゃな飲み方をしている。前澤さんはそのなかにいても堂々としているのに、僕は居場所がないような感じなわけです。

あの時、自分はまだここにいていい人間ではないと痛感しましたし、前澤さんのスケールの大きさに刺激をもらいました。100億くらいのビジネス規模だけを考えていたらここにはたどり着けない。もっと経営者として大きな人間になりたいと思ったんです。

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TEXT=箕輪厚介+幻冬舎編集部 編

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