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2023.12.21

2024年箱根駅伝、青学の王者奪還なるか。メンバー外となった主将・志貴隼斗の決意表明

第100回大会を迎える箱根駅伝は2024年1月2、3日に開催される。連覇を狙う駒大が大本命に挙がるなか、青山学院大学は“負けてたまるか! 大作戦”を掲げて2年ぶりの頂点を狙う。2022年大会で優勝に貢献した志貴勇斗主将(4年)は調子が上がらず、登録メンバー16人から落選。箱根路を駆けることはできないが、王座奪還に向けて全力でチームをサポートする。連載「アスリート・サバイブル」

第98回箱根駅伝、往路1区を走る青山学院大学・志貴勇斗。

駒大の連勝阻止、青学の王者奪還作戦

数々のドラマを生んできた新春の風物詩。箱根駅伝が節目の第100回大会を迎える。

優勝候補の大本命は前回覇者・駒澤大学。2023年10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝を制した。2022年度から3大駅伝5連勝中。史上初の2年連続3冠に王手をかけている。

1強ムードに待ったをかけられるか。対抗の一番手は青山学院大だ。

就任20年目の原晋監督は毎年恒例の作戦名を「負けてたまるか! 大作戦」に決定。「コロナ、インフルエンザ感染に負けるな! 日本の価値が下がり続けている円安に負けるな! 1強の駒沢大学に負けるな!」と2年ぶりの覇権奪回を狙う。

青山学院大学は出雲が5位で、全日本は2位。全日本は2位とはいえ、優勝した駒澤大学に3分34秒差、距離にして約1.2kmの大差をつけられた。それでも、佐藤一世(4年)、太田蒼生(3年)、黒田朝日(2年)らタレントは充実している。

登録メンバー16人中、15人が5000mで13分台の記録を持つ。さらにハーフマラソンの記録を持つ14人全員が、63分台以下のタイム。

原監督は「ギネスに申請してもいいくらいの組織力。経験値は少ないかもしれないが、5000、1万、ハーフのタイムは過去最高レベル。自信を持って箱根路を駆け抜けてくれると思う」と期待する。

メンバー外となった主将

層の厚さを象徴するのが、志貴隼斗主将の登録メンバー落ちだ。2年前の箱根駅伝で1区に抜てきされ、区間5位の快走で優勝に貢献したが、前回大会は登録外。主将を任された今季も春先から調子が上がらず、出雲、全日本に続き、箱根でも16人の登録メンバーから外れた。

志貴は2023年12月14日に青山学院大学キャンパスで開催された壮行会で「優勝しか考えていない。主将として16人に入れず、この1年を通して走りで貢献できないのはもどかしくて悔しい。でも、優勝を争えるチームになったのはうれしい。チームを優勝させるのが、最後の使命。チームの雰囲気を盛り上げていきたい」と視線を上げた。

志貴は1年生の頃、当時、主将を務めた神林勇太と同部屋だった。2021年の箱根駅伝、神林はケガで大学最後のレースを走れなかったが、給水係として優勝に貢献。背中で引っ張る姿は目に焼き付いており、メンバー外となった主将がやるべき仕事は理解している。

青山学院大学は前回大会も、主将だった宮坂大器(現ヤクルト)が登録メンバー落ち。志貴は卒業後、宮坂と同じくヤクルトに進む予定で、宮坂からも激励の連絡を受けたという。

現在の4年生は2020年4月入学。新型コロナウイルスの影響を最も大きく受けた世代だ。登録メンバーには4年生が5人入った。

志貴は「コロナの影響を受けた分、4年生の絆は強い。外に出られない寮生活で、同期の絆が深まった。4年生になってチームをつくるなかで思うことは、箱根は勝たなくちゃいけない場所。青学が一番輝く舞台だということ。自分のチームはこれだけ強いんだというのを皆に見てもらいたい」と言う。

青山学院大学は箱根路を初制覇した2015年以降、2年連続で箱根優勝を逃したことはない。3大駅伝でも2012年出雲の初優勝以来、2季連続で無冠に終わったシーズンはない。

走れなくても、チームには貢献できる。身長1m63cmの小さな主将は、フレッシュグリーンのタスキが一番に大手町に戻ってくることを信じて、与えられた役割を全うする。

志貴勇斗/Hayato Shiki
2001年12月27日生まれ、山形県出身の21歳。山形南高から青山学院大に進学。3大駅伝は2021年の全日本で1区4位、2022年の箱根で1区5位、出雲で4区6位。2024年春から実業団のヤクルトで競技を続けることが内定している。身長1m63cm。

■連載「アスリート・サバイブル」とは……
時代を自らサバイブするアスリートたちは、先の見えない日々のなかでどんな思考を抱き、行動しているのだろうか。本連載「アスリート・サバイブル」では、スポーツ界に暮らす人物の挑戦や舞台裏の姿を追う。

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連載「アスリート・サバイブル」

時代を自らサバイブするアスリートたちは、先の見えない日々のなかでどんな思考を抱き、行動しているのだろうか。本連載「アスリート・サバイブル」では、スポーツ界に暮らす人物の挑戦や舞台裏の姿を追う。

TEXT=木本新也

PHOTOGRAPH=松尾/アフロスポーツ/日本スポーツプレス協会

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