22万部を突破した『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さん。本連載の軸でもある『夢と金』は、「楽天Kobo ビジネス書2023年間ランキング」「2023年オリコン年間“本”ランキング【自己啓発書】ジャンル」などで第1位となっている。今回は、本気で文化を守りたい、エンタメを続けたいなら、何よりも先に学ぶべきことについて。音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)耳が痛すぎる話、つまり、本当に大切な話だ。 ■連載『革命のファンファーレ』から『夢と金』とは
【連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』】
今日は【補助金を打ち切られて怒る人達】というテーマでお話ししたいと思います。
第124回 国や県や市の財布に余裕が無くなってきたら、最初に切られるのはエンタメだ。本気で文化を守りたいのなら、補助金頼みから抜け出し『集客』と『資金繰り』を勉強せよ!
「売り上げを作っていない事業」が切られるのは仕方のない話
今日の話はすっごくすっごく大切な話なんですけども、大切な話って大体「耳が痛い」ので、どうか感情的にならずに(怒らずに)最後まで話を聞いていただきたいのですが……先日、「姫路市民文化祭」という兵庫県姫路市主催のイベントの廃止が決まったんです。
約1か月の間、市内4か所で市民の方が吹奏楽・バレエ・茶道などを発表するイベントで、70年以上前に始まったそうです。
それがまぁ突然の廃止ということで、そのイベントに参加されていた方々から批判の声が上がったそうです。
たとえばバレエ教室って「発表会があるから、生徒が集まる(生徒のモチベーションに繋がる)」みたいなところもあって、そりゃバレエ教室を運営している人からすると「おいおい、ちょっと待ってよ」となるでしょうし、何より「突然の廃止は無いだろう! もっと前もって言ってよ!」という気持ちもあると思います。
まず、「そこはメチャクチャ理解しています!」ということが今回のお話の出発点です。
その上で。
僕は兵庫県民で姫路に住んでいる友人も結構いるんですけど、その姫路に住んでいる友達に聞いても「姫路市民文化祭」のことを知らないんです。
当然、僕も知りませんでした。
70年以上も続いているのに。
で、ちょっと気になって調べてみたら、この「姫路市民文化祭」って毎年1万人以上の観客が集まっているそうなんですけども、毎年5000人が出演者として参加しているそうです。
つまり、「出演者の家族や身内しか呼べていない」というのが実情で、だから出演者の身内でもない姫路県民は「姫路市民文化祭」のことは知らないし、当然、県外の人間はもっと知らない。
「姫路市民文化祭があるから姫路に行こう」とはなってないのですが、そのイベントに姫路市の財布から毎年1200万円が出ていて、今回、姫路市の事業見直しの対象になった…という感じです。
市の財政って無限にあるわけじゃないから、当たり前ですが、どこかに使うと、どこかに使えなくなるんですね。
たとえば、市が、市民の声を受けて「子育て支援を頑張る!」と決めたならば、その子育て支援のお金をどこからか引っ張ってこなきゃいけない。
そうなってくると酷だけれど「売り上げを作っていない事業」が切られるのは仕方のない話で、これ、市長とかは、また次の選挙で票を集めなきゃいけないから(市民の感情を逆撫でしたくないから)絶対に言えないけれど、だけど市長の本音は、(株)姫路市の経営者の本音は、「続けたかったら、売り上げを作ってください」で、それ以上でもそれ以下でも無いんです。
売り上げさえ作ってくれれば、あるいはそのイベントをやることで県外からのお客さんをたくさん呼び込んでくれさえすれば、来年も再来年も続けられるんです。
「補助金に頼る」は他人に船の舵を握らせるようなもの
ここがメチャクチャ耳の痛い話なんですけども、
エンタメを続けたければ、
スタッフや生徒やお客さんを守りたければ、
文化を守りたければ、
『集客』と『資金繰り』を勉強しなきゃいけないんです。
正しく宣伝しなきゃいけないんです。
「補助金に頼る」は他人に船の舵を握らせるようなもので、ある日突然、望まぬ方向に舵が切られてしまうんです。
僕らは、武道館ライブも、幕張メッセも、何もかも、「集客」の勉強をして自分達で集客をして、「資金繰り」の勉強をして自分達で予算を集めて、毎日ヒーヒー言うてます。
そういった姿を見た同業者から昔は「表現者が金の話をしやがって」とか、「銭ゲバだー」とか、「クラウドファンディングとか怪しいー!」とか散々言われたんですけども、そんなことを言っている人達のイベントのお金の流れを見たら、メチャクチャ補助金を貰っていて、それでイベントを回してるんです。
僕からすると、「そりゃ、お前は、お金の話をしなくて済むよな」という話で、「だけど、それだと、ある日突然終わるぞ? お前は乗客乗員の命を預かる船長として、アカの他人に舵を握らせていいんだな?」と思っています。
今日の話は日本の全エンタメ屋に聴いていただきたいのですが、国や県や市の財布に余裕が無くなってきたら、最初に切られるのはエンターテイメントで、「姫路市民文化祭」の廃止は終わりの始まりに過ぎません。「身内以外のお客さんをどうやって呼ぶんだ?」とか、「どうやって売り上げを作るんだ?」という運営の部分を今度の『キンコン西野マーケティング講座2024』でも色々お話しします。
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お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
12月18日(月)に宮城で、
2月13日(火)に青森でそれぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報
よろしくお願いします。
西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。
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■連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』とは
猛烈な勢いで仮説・検証・実行・改善を繰り返し、多彩なプロジェクトを成功させてきた西野亮廣さん。ベストセラー『夢と金』の著者でもあり、現代の日本において、ビジネスパーソンがベンチマークすべき人物の筆頭といえる西野さんの“今”をお届けする連載。