仕事に邁進するビジネスパーソンが、ふと閃きを得られる場所に毎月ホラン千秋が突撃取材! 話題のスポットを紹介する本連載「ホラン千秋の閃き空間」。今回は、マンダリン オリエンタル 東京「ヴェンタリオ」へ。
マンダリン オリエンタル 東京が日本の未来を考えた生産者と初挑戦!
フードロスの解消や地産地消によるカーボンフットプリントの削減、あるいは過剰な漁獲の見直しなど、食の業界でも近年注目されているサステナビリティ。個人的に規格外の野菜や未利用魚を選んだり、野菜の皮を利用したりと、できることから少しずつ始めている方も多いはず。
そんななか、レストランとしてサステナビリティに取り組んでいるのが、2023年5月にリニューアルオープンしたマンダリンオリエンタル 東京の「ヴェンタリオ」です。
使う食材は、動物性肥料や化学合成農薬を使用せず水やりもほとんどしない自然栽培の生命力溢れる野菜や、放牧飼育でのびのびと育つ鶏の卵、資源枯渇を見通し漁獲量の適正化を図る漁師が獲る魚など、その多くが日本の未来を考えた生産者のものばかり。
そんな食材を柔軟に取り入れ美しいひと皿に仕上げるのは、モーリシャス出身でインドネシア、モロッコ、北海道や沖縄など、さまざまな国と地域で経験を積んだシェフ、ヴィンセント・ワンさんです。
夏が旬の北海道の水蛸には東南アジアで親しまれている麺料理のラクサのソースを合わせるなど、日本の季節感を大事にしながら世界各国の食文化で得たインスピレーションによって、ヴェンタリオならではのインターナショナル料理を生みだしています。
天候に左右されたり、形が不揃いな食材もあったりするため、ホテルとしてここまでサステナビリティに配慮するのは苦労も多いそう。ですが、国内外のVIPも多いラグジュアリーホテルだからこそ、その意義も社会的インパクトも大きいはずです。
食材の未来に心を砕く生産者たちの想いは、自由かつ繊細なシェフの技術によって、どの料理もストーリーあるひと皿に。心地よい空間と美味しい料理に身も心も満たされて、さらに食の新たな視点を知り、大切な取り組みの一助にもなる。ぜひそんなストーリーごと味わってみてください。
マンダリン オリエンタル 東京 ヴェンタリオ /Mandarin Oriental,Tokyo Ventaglio
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 マンダリン オリエンタル 東京2F
TEL:03-3270-8188
営業時間:11:30~L.O.14:00 土・日曜、祝日11:30~/13:30~(90分2 部制)、18:00~L.O.21:00
定休日:月・火曜
Chiaki Horan
1988年東京都生まれ。趣味は韓国ドラマ鑑賞。『Nスタ』(TBS系、毎週月~金曜15:49~19:00※地域により異なる)にて月~木曜のキャスターを務めている。