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2022.04.12

自分自身と向き合い、進化を続ける池江璃花子──連載「コロナ禍のアスリート」

まだまだ先行きが見えない日々のなかでアスリートはどんな思考を抱き、行動しているのだろうか。スポーツ界に暮らす人物の挑戦や舞台裏の姿を追う連載「コロナ禍のアスリート」から、池江璃花子の戦いをまとめて振り返る。※2021年、’22年掲載記事を再編

白血病発覚から2年を迎えた池江璃花子の現在地

Licensed by Getty Images

基準は世界に置かれている。白血病からの完全復活を期す競泳女子の池江璃花子(20=ルネサンス)が2月7日に開催されたジャパン・オープン(東京アクアティクスセンター)の50メートル自由形に出場し、24秒91で2位に入った。東京五輪の派遣標準記録に0秒45に迫る好タイム。自己ベストの日本記録にも0秒70と1秒を切った。'24年パリ五輪でのメダル獲得を目標に掲げる中、TOKYOも視野に入ってきたが「今は東京五輪を目指しているとは言い切れない。世界で戦えるようになる結果が出始めたら、その時に考えるけど、今はその段階ではない」と慎重な姿勢を崩していない。

594日ぶりにレース復帰した昨年8月29日の東京都特別大会の50メートル自由形は26秒32で5位。それから5カ月余りでタイムを1秒41も上げ、復帰4戦目で初めて表彰台に上った。レース前は25秒30を目標にしていただけに「24秒台が出るとは思っていなかったので、自分の成長を感じられた。自分の中では自己ベストだと思っている」と収穫を強調。一方で写真撮影後は直ぐに銀メダルを首から外し「2番だったので、さらに上を目指したい。いつも中途半端なので、次はバシッと決めたい」と悔しさもにじませた。

昨年10月1日の日本学生選手権の50メートル自由形は25秒62で4位。その後は浮き上がるまでの最初の15メートルで出遅れる課題を克服するため、体重増に着手した。3食を完食することをノルマとし、お代わりも意識。練習の合間にパンを食べるなど摂取カロリーを増やした。'19年12月の退院直後にベストから約15キロ減だった体重は、本格練習を再開した昨年5月から約10カ月で約6キロ増加した。

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泳ぐたびに記録を更新する池江璃花子が東京五輪で見据えるものとは?

(c)YUTAKA/アフロスポーツ

復帰後の発言をたどると、本人の想定をも上回る驚異的な復活曲線が鮮明になる。競泳女子で東京五輪日本代表に内定した池江璃花子(20=ルネサンス)は、今月17日に都内で開催された所属する日大水泳部の壮行会で「東京五輪では池江璃花子が世界に戻ってきたことを証明したい」と宣言した。

約8ヵ月前。昨年8月の東京都特別水泳大会で594日ぶりにレース復帰した際は「第二の水泳人生の始まり。徐々にタイムを出してパリに向かって行きたい」と2024年パリ五輪を目指す方針を示し、東京五輪に触れることはなかった。

初めて公の場で東京五輪に言及したのは今年1月の北島康介杯だった。100m自由形で、東京五輪選考会となる日本選手権の参加標準記録を突破。第1関門をクリアしたが「今日泳いでみて(東京五輪)出場のチャンスがあるのか、疑問が生まれた。勝負の世界は甘くない」と否定的な言葉が並んだ。

風向きが変わったのは2月の東京都オープン。50mバタフライで復帰後初めて優勝し「アスリートとして狙っているところはみんな一緒だと思う。東京五輪に向けて全力で頑張る」と初めて本気で“TOKYO”を目指す方針を打ち出した。

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「自分を否定しすぎない」大きな壁にぶち当たった池江璃花子が強さを増し続ける理由

写真:松尾/アフロスポーツ

第二の水泳人生で初めて大きな壁にぶち当たった。白血病による長期療養を経て、2020年8月の東京都特別水泳大会でレース復帰してから約1年7カ月。競泳女子の池江璃花子(21=ルネサンス)は昨年4月の日本選手権4冠、昨夏の東京五輪出場など驚異的な復活曲線を描いてきたが、2022年3月2~5日に開催された日本代表選考会で6月にブダペストで開催される世界選手権の出場権を逃した。

4日間の大会期間は激しく感情が起伏した。5種目にエントリーしていたが、開幕前からの計画通り2種目は棄権。3種目に出場した。初日の50mバタフライは相馬あい(24=ミキハウス)に0秒02差で競り負け、25秒78の2位。派遣標準記録にも0秒12届かず「情けないレースをした。気持ちが空回りした」と声を震わせた。

続く種目は大会第3日の100m自由形。54秒02で優勝したが、個人種目の派遣標準記録に0秒06届かなかった。狙っていたのは53秒台中盤。東京五輪代表選考会を兼ねた昨年4月の日本選手権のタイムにも0秒04遅れた。レース後はしばらくプールから上がれず、うつむいたまま肩を震わせて沈黙。テレビインタビューで「自分が情けない。去年から全く成長していないし、なんか…。この1年間頑張ってきたのになんでだろう」と涙。取材エリアには立ち止まらず、西崎 勇コーチに肩を抱えられ、号泣しながらプールを後にした。

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TEXT=木本新也

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