“アジアのスイス”とも呼ばれる、ベトナム北部の山岳リゾート「サパ」。霧に包まれた山あいに広がる棚田、色鮮やかな民族衣装の人々が暮らす村、標高3,000mを超える山の頂……。欧米人のバカンス先としても人気だが、日本ではまだあまり知られていない。その旅の起点となる首都ハノイへ向かうなら、ナショナルフラッグキャリアのベトナム航空がおすすめだ。往復で利用したビジネスクラスの魅力を紹介する。

全席が通路に面した1-2-1配列。フルフラットで、深夜便もぐっすり
成田空港からハノイへ。ターコイズブルーの機体に搭乗すると、客室乗務員がベトナムの伝統衣装、アオザイで迎えてくれた。それだけで、一気にベトナム・サパの旅への高揚感が膨らむ。
ベトナム航空は、ベトナムのフラッグキャリアとして知られ、APEX(Airline Passenger Experience Association)で2年連続の5つ星を獲得している、アジア屈指のエアラインだ。今回搭乗したビジネスクラスは、その最上位クラスにあたる。
シートは1-2-1配列のヘリンボーン(斜め配置)で、どの席からでも直接通路に出られる全席ダイレクトアクセス仕様。完全に水平になるフルフラットベッドは実に快適で、ほどよくプライベート感が保たれているのも嬉しいポイントだ。

行きは中央の席だったが、周囲の視線が気にならず非常に落ち着く空間だった。中央席の上には荷物棚がないため天井が高く感じられ、開放感も抜群。心地よい角度にシートを倒して映画を鑑賞する時間は、まさにストレスとは無縁のひとときだった。
シャンパン、ベトナムビール、コース仕立ての機内食。機内でベトナムを味わう
ウェルカムドリンクは、シャンパーニュやスパークリングワイン、ジュースなどから選べる。私が選んだのは、シャンパーニュ「シャルル ミニョン プレミアム レゼルヴ ブリュット」。
ドリンクメニューは驚くほど豊富で、ソムリエが厳選したボルドーやブルゴーニュなどのワイン、日本路線ならではの日本酒、さらには「ビア・ハノイ」や「333(バーバーバー)」といったベトナム現地ビールまでずらりと並ぶ。バリスタのヴォ・タン・シ氏が監修したシグネチャーカクテルや、コンデンスミルク入りのベトナムコーヒーもあり、選ぶだけで楽しい。
グラスが空になり手持ちぶさたにしていると、手持ちぶさたにしていると、その気配を察した客室乗務員が「何かお飲みになりますか」と声をかけてくれた。この気配りがうれしい。続いて頼んだのはビール。日本のビールだったが、氷を入れたグラスが添えられ、ベトナム式の飲み方で出てきた。ちょっとしたことだが、旅気分が上がる。
フルフラットシートで映画を観ながらくつろいでいると、到着の約2時間前、食事の時間に。テーブルクロスが丁寧に敷かれ、コース仕立ての料理が運ばれてくる。メニューは「和食」と「洋食・アジア(ベトナム料理含む)」から選べるが、定評のあるベトナム航空だからこそ「洋食・アジア」を選択。上空でコース料理を堪能するひとときは、旅の気分を一層引き上げてくれる。
食後は心地よい眠気に襲われたが、シートを完全に水平にして横になれたおかげで、到着までの時間を気持ちよく休めた。
帰路は、リニューアルしたラウンジでシャワーと乾杯
帰りは、ハノイ・ノイバイ国際空港にあるベトナム航空の直営ラウンジへ。第2ターミナルの新スペースに移転し、2026年1月にリニューアルを果たしたばかりの「ロータスラウンジ」だ。広さ約1,400㎡、約392席を誇る空間には、プライベート感あふれる優先エリアをはじめ、PCコーナー、手荷物預かり、マッサージルーム、仮眠用のスリーピングボックスまで完備されている。
シャワーを浴びて旅の汗を流したあとは、ラウンジでちゃっかり最後の乾杯。フライト前の時間を優雅に過ごせる、旅の締めくくりに相応しい贅沢なひとときとなった。
帰りの機内朝食は、本格ビーフフォー
帰国便はハノイ0時40分発、成田7時35分着のVN310便。フライト後半の朝食には、迷わずビーフフォーを選択した。出汁の旨味がしっかり感じられるスープは、あっさりしながらも深いコクがある本格的な味わい。朝日を拝みながらいただく一杯は、旅の最後を飾るのにぴったりだった。

ロータスラウンジ
国際線のビジネスクラス専用ラウンジ。
場所:ターミナル2の4階、搭乗ゲート28・29付近.。
営業時間:4:30~26:00
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取材協力
ベトナム航空 https://www.vietnamairlines.com/jp/ja









