英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第313回。

真夏の京都で聞こえてきた、外国人観光客の声
先日、京都に日帰り出張してきました。
新幹線の冷房で身体がキンキンに冷えたため、外の暑さを忘れてしまい「クライアントの事務所まで歩いていこう」と、私は京都駅から徒歩20分の道のりを真夏に歩き出してしまいました。
10分歩いたところで、太陽が真上になり、コンクリートに照り付けてきました。
京都の暑さは東京より厳しく感じられ、歩き出したことを後悔していると、こんな声が聞こえてきました。
It’s hotter than the devil’s armpit!
大きなスーツケースを引き、さらにバックパックも背負っている外国人の方が、そう叫んでいました。
正直armpitが聞き取れなかったのでなんのことかわかりませんでしたが、
hotterと言っているので、まぁ「暑い」ってことなんだろうな、と思いました。
確かに旅行に来て大きな荷物もあって、この暑さは本当につらいでしょう。
滝のような汗をかき、クライアントの事務所に到着した私は、担当者が来るまでの間で、スマホでこのフレーズを調べてみました。
It’s hotter than the devil’s armpit=悪魔の脇の下より暑い
直訳するとそうなります。聞き取れなかったarmpit(アームピット)は「脇の下」ということみたいです。
悪魔の脇の下が暑いものなのかはよくわかりませんが、とにかく暑いことを表現するジョークのテンプレートだということ。まじめな場面ではあまり使われないそうで、日本語で言えば「いやもう暑すぎて干物になるわ」くらいの言い方なのでしょうか。
他にも、暑さを表すジョークはいろいろあるようで、こんなものも出てきました
Hotter than Satan's house cat.
直訳すると「サタンの飼い猫より暑い」です。悪魔である「サタン」が猫を飼っているのか、そして「飼い猫が暑い」ってどういうことなのか、よくわかりませんが、どうやら「悪魔」は「暑い」を表現するものであることはなんとなく感じられます。「悪魔=地獄=暑い」のイメージから来ているのでしょうか。
汗でズボンまでびっしょりになり、「まさか歩いてきたんですか!?」とやってきた担当者に驚かれてしまいました。「地獄で釜茹でされてるくらい暑かったです」と、私なりの悪魔表現で暑さをジョークにしてみましたが、特に笑いは起きず、冷房の設定温度をめちゃくちゃ下げてくれました。