AND MORE

2025.03.31

“give me a ring!”「指輪をくれ」ってこと? ロマンス詐欺かと思ったけど、違った話

英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第294回。

英語力ゼロレッスン 第294回“gave me a ring!”
Illustration=Norio

イギリスの会社に問い合わせメールをしたら…

先日、イギリスのとある会社に、問い合わせのメールを送りました。

ChatGPTに課金しているので、日本語で要件を入れれば英語での問い合わせメールなんてちゃちゃっと作ってくれて、英語力0でもこのくらいはできるのです。

翌日メールの返信も無事いただけ、問い合わせ内容に対しての回答がありました。

ただどうもその担当者はカジュアルな、かなりくだけた感じの文面で返信をくれており、よく意味がわからない部分も多くありました。その極め付けが文末にあったこの表現です。

give me a ring!

直訳すると「指輪をくれ!」となります。なんでメールで問い合わせただけの人に指輪を贈らなければならないのでしょうか。メールの記名を見てみたらJackとあるので男性のようですし、「まさか私にプロポーズを迫っている? ロマンス詐欺?」と思ってしまいました。けれど調べてみたらこういうことでした。

give me a ring=電話をくれ

Ringにはいくつか意味がありますが「指輪」の方ではなくて、「ベルを鳴らす」方の意味だったみたいです。ケンブリッジの辞書にもringはこう説明されています

ring (v.)
To call someone by telephone.
(「誰かに電話する」という動詞)

同じ意味で、“Give me a buzz”とも言えるようです。Buzzは機械音が鳴るという意味もあるので、「電話鳴らして」ということになるのでしょう。

問い合わせには回答しているものの、なんだかややこしいからジャックは「電話して」と言っているようでした。

国際電話になってしまって電話代が高くなるから電話したくないし、なにより会話になってしまうと私の英語力0がバレてしまいます。電話口での英語が聞き取れる気がしないので、引き続きChatGPTを駆使してメールでやりとりを続けたのは、いうまでもありません。

ちなみにかつてイギリスにいた頃、どうしても電話問い合わせをしなければならずまったく先方の言っていることが聞き取れなかった私は「私は英語が下手なので、あなたがなんて言っているか聞き取れません、もう一回言ってください」と何度も聞きまくって、相手がため息をついていたことがトラウマになっています。だけどいつかもっと英語が話せるようになって、電話のやりとりも余裕、“give me a ring!”なんてセリフも軽く言えるようになりたいです。

TEXT=MOMOKO YASUI

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2025年5月号

単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2025年5月号

単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ5月号』が2025年3月25日に発売となる。今回の特集はビジネスライフを輝かせる“単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑”。さらにファッション特集として“エグゼクティブが着るべき贅沢な服”を展開。表紙にはSnow Manの岩本照が登場。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

GOETHE LOUNGE ゲーテラウンジ

忙しい日々の中で、心を満たす特別な体験を。GOETHE LOUNGEは、上質な時間を求めるあなたのための登録無料の会員制サービス。限定イベント、優待特典、そして選りすぐりの情報を通じて、GOETHEだからこそできる特別なひとときをお届けします。

詳しくみる