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2023.11.20

full of beansのbeansは豆じゃない!? 英国人女性が遠い目をして話した英語の意味とは?

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第223回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは

Illustration=Norio

I was young and full of beans.=私は若く、豆でいっぱいだった!?

イギリスの英語教師(初老女性)とオンラインで話していたら、「若い頃は勉強も子育てもしながら、たまには子供を預けて朝まで遊んだりしたものよ」と突然遠い目で若い頃のことを語り始めました。

英語の教材が「過去について語る」というものだったので、先生は若い頃を思い出したのでしょう。私は、適当に「それはすごいっすね」と相槌をうったら、彼女はこう言いました。

I was young and full of beans.

直訳すれば「私は若く、豆でいっぱいだった」となります。

まったく意味がわらないので、聞いてみたらこういうことでした。

full of beans=元気いっぱい

イギリス料理にはよく豆が使われていますし、それをたくさん食べれば元気いっぱい、そんなイメージでしょうか。14世紀までは“full as prune”と言っていたそうですが、19世紀頃に今の言い方になったようです。

“full as prune”、それって「プルーンのように詰まっている」ということでしょうか。確かにプルーンには栄養が詰まっていますし、ミキプルーンを食べると元気になれます。なんとなく腑に落ちる気もしました。

ケンブリッジの英英辞典にはこういう例文が出ていました。

I've never known anyone be so full of beans before breakfast. (朝食前にこんな元気いっぱいな人、見たことない)

文脈によってはネガティブな意味にも

“full of beans”、ポジティブないいフレーズを教えてもらったのでどんどん使っていこうと思ったのですが、先生にこう注意されました。

「文脈によってはネガティブな意味になるからね」

先生いわくこういうことでした。

例えば私が“I am a billionaire.(私は億万長者だ)”と言ったとしたら。

流行遅れのボロボロの服を着て、テーブルマナーもろくに知らない私がそんなことを言っても誰も信じず“You are full of beans.(嘘ばっかり)”と言うだろう、ということ。

このように“full of beans”は「嘘ばっかり」という意味にもなるのだそうです。

「元気いっぱい」なのか「嘘いっぱい」なのか、意味が全然違いますが、こればっかりは、文脈によって判断するしかないようです。英語力0.5の人間が使うと混乱を招きそうなので、しばらくは使わない方が良さそうですが、知っておいていいフレーズです。

ちなみに、イギリスの朝食にはよく赤く煮た豆が出てきますが、日本の朝食の豆といえば納豆。「朝はイギリス人と一緒だよ、豆を食べるよ」と、納豆について英語で先生に説明しようと挑戦してみましたが、私の英語力ではrotten beans(腐った豆)としか言えず、先生に嫌な顔をされました。納豆のおいしさを英語で言えるくらいに早くなりたいです。

連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

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連載
英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

英語力ゼロのまま渡英、行けばなんとかなると思いつつなんともならなかった2年間のイギリス生活。帰国後はせっかく覚えたいくつかの英単語も忘れ去り、それでも時々は英語と格闘してみる現在、40歳。いつかはうまくなりたいから、恥を忍んで今日もブロークンイングリッシュ。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

TEXT=MOMOKO YASUI

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