35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第195回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
「お金がない!」をちょっと捻って言ってみたい
外国人観光客もすっかり戻ってきているので、先日は日本好きのアメリカの方に(日本語ペラペラ)、「日本に遊びにきたら」と誘ってみました。
「日本に行ったら、東京はもちろん、京都も行きたいし、富士山も見たいし、アニメイベントにも行ってみたい」と流暢な日本語で夢を語っていましたが、その途中突然低い声でこう言いました。
But unfortunately, I am broke now.
I am broke.の意味がわかりませんでした。「壊す」という意味の動詞breakの過去形のbrokeかなと思いましたが、なぜ動詞であるbreakの前にbe動詞が入っているのか。もし受動態になるとしても、be brokenにならないといけないし、このフレーズは一体? と不思議な顔をしていたら教えてくれました。
I am broke.=お金が全然ない
ということだそうです。このbrokeは動詞ではなく、形容詞扱いになるそうです。
(受動態にしてI am broken.としてしまうと「私は壊された」ということになり、怪我をしたとか、そういうことになってしまって意味が違うそうです)
日本に行ったらしたいこと、夢を挙げている途中でハッと我に返り「お金ないんだった」と母国語でつぶやいたようです。
I’ve been broke since I bought new car.
(新しいクルマ買って以来、金欠でさ)
と彼女は続けて言いました。
「クルマが買えるなら贅沢な生活しているじゃないか!」と思わず言ってしまいましたが、彼女が住んでいるのはアメリカの農村地帯です。
「クルマがないと、どこへも行けないんだ。家族それぞれが1台ずつ持っているけど、私のはおじいちゃんが使っていた古いやつ。もう限界だったから仕方なく買った。TOKYOに住んでいる人には、クルマの必要性がわからないんだ」と悲しそうに言っていました。必要経費だから使ったまでで、贅沢をしているわけではないみたいです。
「お金がない」のさまざまなフレーズ
ちなみに、「お金がない」の他の言い方も教えてもらいました。
Financially challenged
Empty pockets
Financially challengedは「経済的に挑戦した」ということになりますが、経済的に挑戦しているってことは、つまりお金が足りてない、ということでしょうから「経済的にきつい」ということでしょう。
Empty pocketsは、そのまま「空っぽのポケット」で、お金はどこにも入っていない、という意味合いです。
海外に行けば「あれもしたい、これもしたい」となりますが、予算は限られているもの。「お金がないから無理……」と諦めることも多いでしょう。
その際はいつも“I have no money. “とか、“It’s not affordable for me.“しか言えなかったので、これからは変化をつけて表現できそうです。
まぁ、「お金がない」の表現ばかりしょっちゅう使うのも、なんだか悲しいものですが……。
連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。