筋肉美をもつ女神シリーズ56人目は、チュ・ウンヒ。
美ボディ大会で結果を残し続ける
整った顔立ちとスラリと伸びた長い手足。今回紹介するチュ・ウンヒは一見すると、アナウンサーのようであり、モデルのようでもあるが、本業はピラティス・インストラクター。それも10年超のキャリアを持つベテランだ。
「もともと腰と首の椎間板ヘルニアで、痛みやしびれに悩まされていたんです。そのせいで姿勢も悪く、曲がった体形だったので、なんとかしなきゃいけないと一念発起して始めたのがピラティスでした。それからピラティスの世界にどっぷりハマッてしまい、気づくとピラティスを教えることが職業になってしまったクチです。現在はソウル郊外の富川(プチョン)市にあるピラティス・スタジオに勤務しています」
当連載では、これまでもピラティス・インストラクターが登場したが、チュ・ウンヒがスゴいのは、数々の美ボディ大会に出場して結果を出していることだろう。世界各地で展開されているフィットネス&ボディビル大会『PURE ELITE』や『INBA(International Natural Bodybuilding Association)』の韓国大会の常連で、毎年賞に輝いているのだ。
「最初はピラティス・インストラクターとしてのキャリアを積み上げるために出場しました。新しい挑戦を通じて私という人間の存在を多方面に知らせたいという気持ちもありました。運よく初出場の大会から賞をいただいていますが、今は入賞に関係なく挑戦することが大きなモチベーションになっていますね。
大会前に最も力を入れていることですか? 意識するのは腰回りからヒップへとつながる骨盤ライン。女性らしさが浮き彫りになる部分なので、特にトレーニングしています。体のラインを美しく見せるための努力が、賞という形で報われて嬉しいですよね」
サボった分だけ、自分に跳ね返ってくる
ただ、陰の努力は葛藤の連続でもあるという。
「毎日のように受講生たちの指導やケアに追われながら、トレーニングをするのは大変です。運動を職業にしていますが、私だって人間。疲れて“今日は休もうか”と思うときもあります。けれど、トレーニングをサボってしまうと、結果的には自分に跳ね返ってそれがマイナスになる。
だから日々のトレーニングは欠かさぬようにしています。また、どれだけ忙しくても1週間に一度は他人の体や健康ではなく、自分の体と真摯に向き合う時間を設けるようにしています。私が私自身をレッスンしてケアするような心構えで、集中的に自分を管理していますね。そういった努力が大会などの結果にも現れていると思います」
自分らしさを見失わずに生きていく
それだけではない。トレーニング・ジムやピラティス・スタジオでしかボディメイクはできないと思っていない。もちろん、器具を使えば効率的に鍛えられるが、それだけでは味気ないという。
「私の別名は“趣味富豪”。趣味が多すぎて富豪のようだという例えらしいですが、普段から体を動かすのが好きで、夏はサーフィン、冬はスノーボードといった具合でいろんなスポーをやっています。ゴルフやサイクリングも好きで、最近は特に自転車にハマッています。自宅から職場までの距離が1時間ほどなので、有酸素運動としてもちょうどいいんですよ」
もっとも、スノーボードを滑りに雪山に向かっても宿泊先などでピラティスやトレーニングは欠かさない。
「いつも感じることですが、トレーニングにマンネリはなく、かならず何等かの変化が生まれます。外見的な部分もそうですが、内面的な部分でも大きな変化があると思うんですよ。特に今のように大衆的になる前からピラティスに取り組み、この仕事で生計を立てているので、ピラティスの効果というか、心身ともに驚くほど健康になったので、これをやらないわけには行きません(笑)。
日々のトレーニングの中で、自分に対してしっかり向き合う態度や、人生観にも変化がありました。私自身を愛し、自分を大切にするようになった。年を取っておばあちゃんになっても、トレーニングは続けていきたいですね」
お金を稼いだり、名声や名誉を得たりするために頑張るのも良いが、自分らしさを見失って生きていくのはやめよう。いつもしっかりコツコツと自分を磨き、成長する女性でありたいというチュ・ウンヒ。彼女のこれからが楽しみだ。