GOLF

2025.01.25

「飛ばすぞ」で、インパクトで強く打つ意識はNG! 飛距離を伸ばす”分厚いインパクト”のコツ

今回は左腕と体を一体化させて、分厚いインパクトをするためのドリルを紹介する。

吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン/分厚いインパクトを作る方法

力任せのスイングではボールは遠くに飛ばない

インパクトでボールを強く叩けば、それに比例してボールを遠くに飛せると考えている人は多いと思う。

確かに、遠くに飛ばすためにはボールに大きな力を伝える必要があるが、インパクトでボールを強く打つ意識を持つことが遠くにボールを飛ばすことにつながるわけではない。

インパクトを強くしようと考えると、手や腕などの末端部分を使いがちだ。特に、利き手に力を入れてボールを強打すれば飛距離が伸びそうな気がするが、そのような打ち方だとスイングの再現性が乏しく、ミスヒットが増えて飛距離をロスしてしまう。

インパクトで効率的に力を伝える「分厚いインパクト」ができれば、腕力に頼らなくても力強いボールを打てる。

効率的にボールに力を伝えるためには、左サイドの使い方が重要だ。左腕と体が一体化してインパクトすることで、効率よく力を伝えることができるようになる。

たとえば、ゴルフボールの代わりにボウリングの球をインパクトの形を作って押すとイメージしてみてほしい。

ゴルフスイングで重いボウリングの球を押す場合、左腕を真っすぐに伸ばし、手元はハンドファーストの状態にしたほうが効率的に押すことができるはずだ。

その時に左わきに力が入り、ギュッと締まっているだろう。ゴルフのインパクトでも、同じ原理だ。

左腕とクラブを一直線にすることで、左肩からクラブヘッドまでを一本の棒のように使うことができる。左サイドを長尺クラブのように使うことによって、てこの原理で、少ない力で効率的に力を伝えることができるのだ。

右手で左腕をおさえる

今回は左腕と体を一体化させて、分厚いインパクトをするためのドリルを紹介しよう。

左手だけでクラブを振る片手打ちドリルだが、そのドリルに取り組んでいる人のなかには、フォロースルーで左わきが大きく開いている人が少なくない。

インパクト以降に左わきが開いていると、体を使わずに手や腕だけでクラブを振っている可能性があるので、ボールに力が伝わりづらい。このような練習だと手打ちを助長する可能性があるので注意してほしい。

ドリルは左手だけでクラブを持ち、右手首を曲げ、左ひじの外側に下から当てがう(動画参照)。右手の甲で左腕が体から離れないように引きつけることで、左わきが締まるのを感じるはずだ。

その状態から、左腕が地面と平行になるところまでバックスイングを上げる。切り返し以降も右手甲で左腕の外側に圧力をかけることで、左腕は体から離れず、腕だけでクラブを振ることができなくなるはずだ。

その状態をフォロースルーまで維持することで体と腕がシンクロし、効率的にエネルギーをボールに伝えることができる。

ボールに力を伝えるには、体と腕をシンクロさせることが欠かせない。それによって飛距離だけでなく、方向性も安定してくる。上級者であれば、ライン出しショットの精度を高めるためにも役立つはずだ。

ぜひ、左わきに力が入る感覚を養い、分厚いインパクトを身につけてほしい。

動画解説はコチラ

◼️吉田洋一郎/Hiroichiro Yoshida
1978年北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベター氏を2度にわたって日本へ招聘し、一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。『PGAツアー 超一流たちのティーチング革命』など著書多数。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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