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GOLF

2023.03.20

ジョーダン・スピース、コリン・モリカワも愛用、最先端パター練習機器

日本で唯一のゴルフ関連総合展示会「ジャパンゴルフフェア2023」が2023年3月10日から12日まで横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜で開催された。ティーチングプロ・吉田洋一郎が気になった最先端ギアを紹介する。

コロナ前の賑わいを取り戻しつつあるイベント会場

ジャパンゴルフフェアは今回で57回目の開催となるが、2020年は新型コロナの影響で中止となり、一昨年と昨年は感染対策を徹底しながらの開催となったが、以前の活気が戻り切っていない印象だった。

私は今回3日間イベント出演のため会場を訪れたが、今年は会場もようやく賑わいを取り戻しつつあるように感じられた。

ジャパンゴルフフェアは日本ゴルフ用品協会の主催で年1回開催される。協会にはゴルフ用品・ウエアなどのメーカーや小売業者、輸入業者らが加盟しており、会場には最新のクラブやボール、ウエア、練習機器、グッズなどさまざまな新商品が並び、プロゴルファーのトークショーやレッスンイベントなども開かれる。

2023年は女子世界ランク1位のリディア・コーがトークショーに参加し、質問コーナーで13歳のジュニアゴルファーにエールを送る一幕もあった。

私も参加した最新のパター練習マット「Wellputt(ウェルパット)」のイベントには日本女子ツアーで活躍している藤田光里プロも参加し、トークショーや来場者とのパッティング対決などで大いに盛り上がった。

ジャパンゴルフフェア2023で見つけた、注目ギア「Wellputt」「Wellstroke」

ゴルフフェア期間中、私もイベント出演の前後に練習機器を中心に会場を見て回り、印象に残るものがいくつかあった。その中でもWellputtはパッティングにとって一番大事な距離感を楽しみながら養うことができる優れた練習ツールだと感じた。

「Wellputt」¥19,800〜

Wellputtの特徴は一般的なパターマットと違い、カップの穴がないことだ。カップの位置にはオレンジ色の円が描かれ、カップの先に黒とオレンジの扇形のゾーンが描かれている。この扇形のゾーンをWellputtゾーンと呼び、練習ではボールがカップを通ってそのゾーンに止まるように打つことで、距離感を磨くことができるように設計されている。

フィル・ミケルソンなどを指導した有名なパッティングコーチ、デーブ・ペルツの実験によると、グリーンの影響を受けずにカップインさせるには、カップを約43センチ過ぎたところで止まるスピードで打つと最もカップインの確率が高いという。

Wellputtには43センチオーバーで打つエリアが設定されているため、ボールがカップを通り過ぎてどれくらいオーバーするかに意識を向けながら適切なボールスピードを身に付けることができる。

イベントではアマチュアの来場者にWellputtゾーンにボールを止められるか挑戦してもらったが、成功率は50%を切っていた。一般的なパッティング練習マットはカップにボールを入れると、その先のボールの転がりは分からないため、どの程度のスピードでボールを転がすかということに意識が向きにくい。

しかし、実際のグリーンではラインに乗ったように見えても、タッチが弱いと芝目にボールが負けるし、強過ぎるとカップに蹴られることがあるので、ボールの転がすスピードをコントロールすることが非常に重要になる。

このマットを使えば、ゲーム感覚で楽しみながら、パッティング上達に欠かせないボールの転がるスピードや距離感を身に付けることができる。

Wellputtの姉妹商品のWellstroke(ウェルストローク)という商品も優れた練習器具だ。この練習器具にはストロークの軌道が引かれ、軌道上にパターヘッドが複数描かれている。パッティング軌道を真っすぐ引いて真っすぐ出すようにイメージしている人が多いと思うが、実際のパッティング軌道はイントゥイン軌道でフェースを開閉する動きが入る。

「Wellstroke」¥9,980〜

つまり、Wellstrokeに描かれているようにフェースを開閉させながら、軌道に合わせてストロークすれば適切なパターヘッドの動きが身に付くというわけだ。また、Wellstrokeにはティーを刺す穴が開いているので、ティーをパター軌道に沿って配置して軌道をチェックする練習もできる。

Wellstrokeはパター軌道のアークが異なる12度~24度の5種類がラインナップされており、使用するパターのヘッド形状やライ角から自分に最適なタイプを選んで練習すると効果的だ。

WellputtもWellstrokeもジョーダン・スピースのコーチとして知られるプロコーチ、キャメロン・マコーミックが開発に参加しているという。PGAツアーでは、スピースをはじめ2021年東京五輪の金メダリスト、ザンダー・シャウフェレや日系選手として日本でも人気が高いコリン・モリカワも使用しているそうだ。

TEXT=吉田洋一郎

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