ENTERTAINMENT

2024.11.22

世界最大級のK-POP授賞式「MAMA AWARDS」、初のアメリカ開催の意味とは

毎年豪華なステージパフォーマンスで世界中のK-POPファンの注目を集める世界最大級のK-POP授賞式「MAMA AWARDS」。25周年を迎える2024年はついに音楽市場規模1位を誇るアメリカで開催された。K-POP業界を牽引する「MAMA AWARDS」の動向はビジネスパーソンとしてキャッチアップしておきたい。

韓国最大級のK-POPの祭典『2023 MAMA AWARDS』の授賞式
写真は2日間で合計8万人ものK-POPファンが熱狂した「2023 MAMA AWARDS」のもの。ⓒ CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

エンタメ大国・アメリカで初開催

2023年、東京ドームで開催された世界最大級のK-POP授賞式「MAMA AWARDS」。25周年を迎える2024年はパワーアップして、11月21日(現地時間)にロサンゼルス、11月22・23日(現地時間)に大阪と、2都市3日間にわたって開催される。

「MAMA AWARDS」は韓国の総合エンターテイメント企業、CJ ENMの主催のもと、“アジアのグラミー賞”になるという目標を掲げて、授賞式を開催してきた。

それゆえ韓国企業が主催する授賞式でありながらもマカオ、香港、ベトナム、シンガポール、そして日本では名古屋、大阪、東京といったアジアの各都市をめぐり存在感をアピールしてきたのだが、ついにアジアを超えて、その名を世界に知らしめることになった。

韓国の音楽授賞式史上初のアメリカ進出という記念すべき祭典にふさわしく、毎年アカデミー賞の授賞式が行われるロサンゼルスのドルビー・シアターが会場として選ばれた。

パフォーマンスを披露するアーティストには、世界的な人気を誇るTWICE(トゥワイス)のプロデューサーであり、シンガーソングライターとしても活躍するJ.Y.Parkをはじめ、RIIZE(ライズ)、TWS(トゥアス)、ILLIT(アイリット)などの注目のアーティストグループが登場。

特別ゲストとしてグラミー賞を受賞したアンダーソン・パークも出演した。

このアメリカでの開催について、「MAMA AWARDS」のチーフプロデューサーであるユン・シネ氏は「使命感」と表現している。

K-POPの影響力を世界に広めようと努力してきたなかで、やはり音楽市場規模1位を誇るアメリカに進出することは必要不可欠だったという。

だからこそ2年前、授賞式の名称を「Mnet Asian Music Awards」から「MAMA AWARDS」に改称。世界進出の意思を表しつつ、2023年の東京ドーム公演を実現させた。

そして、2024年こそはアメリカ開催という新たな成長の第一歩を踏み出さなければならないという使命感の下、今まで積み上げてきたシステムとノウハウのすべてを注ぐという意気込みだった。

日本公演の出演ラインナップも注目

もちろん、11月22・23日の2日間にわたって京セラドーム大阪で行われる日本公演も手を抜いてはいない。

むしろ多くのK-POPファンにとって、本命はこの日本公演だろう。それは、出演ラインナップを見れば一目瞭然だ。

SEVENTEEN、G-DRAGON、aespa(エスパ)、IVE(アイヴ)、ENHYPEN(エンハイプン)、TOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)、ビョン・ウソクら豪華アーティストが集結している。

新人グループが主軸となったアメリカ公演に比べて、日本公演は日本でドームツアーや東京ドーム公演を成功させた、人気アーティストたちが大集合。大いなる盛り上がりが期待されている。

この「MAMA AWARDS」がほかのK-POP授賞式と差別化されるのは、ワールドワイドな規模だけではない。CJ ENMという大企業のサポートのもと、K-POPビジネスをリードしていることも特徴のひとつだ。

2024年は世界的決済テクノロジー企業の大手「Visa」がタイトルスポンサー契約を結び、2026年までの3年間にわたって独占スポンサーシップを提供することが発表され、話題となった。

また、アメリカと日本でLINE FRIENDSやサンリオキャラクターとコラボした、ポップアップゾーンやポップアップカフェも開催される。まさにビジネスとしてのK-POPの可能性を広げているのだ。

ここまでくると、“世界最大級”という謳い文句もそれっぽくなっているのではないだろうか。世界中の人々をハマらせる”K-POP沼”は、まだまだ深くなりそうだ。

■著者・李ハナ
韓国・釜山(プサン)で生まれ育ち、独学で日本語を勉強し現在に至る。『スポーツソウル日本版』の芸能班デスクなどを務め、2015年から日本語原稿で韓国エンタメの最新トレンドと底力を多数紹介。著書に『韓国ドラマで楽しくおぼえる! 役立つ韓国語読本』(共著作・双葉社)。

TEXT=李ハナ(ピッチコミュニケーションズ)

PHOTOGRAPH=bfa.com/アフロ

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