2024年7月11日から「古伊万里から見る江戸の食展」が渋谷・松濤の戸栗美術館で開催される。
鑑賞品ではなく「使う」食器という原点から紐解く
日用品の主役、器への注目度は年々増加傾向だ。透き通るような白磁に呉須絵の具(藍色)で絵を描いた古伊万里のコレクターも多く存在する。江戸時代に誕生した歴史と、食器として大名や公家などの上流階級層に流通して技術進化するなかで、美しさが醸成されてきたからだろう。
今回の展示は鑑賞品としての美術的な価値ではなく、当時の「使う」という視点に着目し、生活者の目線を垣間見られる面白い試み。
例えば、単身赴任者の多い江戸では外食文化が活況で、料理屋や屋台で提供される食事が脚光を浴びたという。料理文化の発展と器種の関わりが、風俗を映す浮世絵や、文献のパネル資料とともに解き明かされる。
「古伊万里から見る江戸の食展」
会場:戸栗美術館(東京都渋谷区松濤1-11-3)
開館時間:10:00~17:00(金・土曜~20:00、入館は30分前まで)
休館日:月・火曜(他HP参照)
料金:一般¥1,200ほか