パリのカフェ文化を東京で体験できる場所が、東京・表参道にオープンした。手がけるのは、フランスの名店「カフェ・ド・フロール」で長年その文化を伝えてきた山下哲也氏。空間デザインは世界で活躍するデザイナー、グラマラス代表の森田恭通氏が担当した。店名は「LA & LE」。パリの伝統的カフェ文化を受け継ぎながら、東京・青山の感性と融合させた新しいフレンチカフェだ。表参道エリアでは意外と少ない“使えるカフェ”としても注目を集める。

フロール文化を東京へ。山下哲也が手がける新たなフレンチカフェ
東京・南青山、青山通り沿いにオープンしたカフェ・オールデイダイニング「LA&LE(ラ・エ・ル)」。オーナーを務めるのは、フランス・パリで約140年の歴史を持つ老舗カフェ「カフェ・ド・フロール」で20年以上にわたりその文化を伝えてきた山下哲也氏だ。
パリのカフェは、単なる飲食店ではない。人々が集い、語り合い、時間を共有する“文化の舞台”でもある。山下氏はそのカフェ文化を東京でも体験できる場所として、「LA & LE」を構想。
気軽にコーヒーを飲む朝の時間から、会話を楽しむ午後、ゆったりと過ごす夜まで。パリのカフェが持つ日常の豊かさを、表参道という街に再現した新しい空間がここに生まれた。
森田恭通が描く“光の都”。パリを映す空間デザイン
空間デザインを手がけたのは、グラマラス代表の森田恭通氏。森田氏が着想を得たのは、パリが「光の都(La Ville Lumière)」と呼ばれる象徴でもある街灯「ランパデール」。
店内には、その街灯からインスパイアされたオリジナル照明をバーカウンターを軸にシンメトリーに配置。空間に象徴的な存在感を与えている。
素材には真鍮や大理石、さらに日本の職人技が生きる“エイジング塗装”を採用。パリの重厚な伝統と、日本の繊細な質感が融合することで、空間全体に奥行きと温かみが生まれている。

1967年生まれ。デザイナー、グラマラス代表。2001年の香港プロジェクトを皮切りに、ニューヨーク、ロンドン、カタール、パリなど世界各地で空間デザインを手がける。インテリアデザインを軸にグラフィックやプロダクトなど幅広い分野で活躍。2015年よりパリでの写真展を継続して開催するなど、アーティストとしても活動。オンラインサロン「森田商考会議所」を主宰。
表参道で見つけた“使えるカフェ”。パリの感性と、日本の洋食文化が交差する場所
ショッピングや仕事の合間に立ち寄れるカフェが意外と少ない表参道エリア。そんな街に誕生した「LA & LE」は、パリのカフェ文化を感じながらも、日常使いしやすい一軒だ。
店名の「LA」と「LE」は、フランス語の女性名詞・男性名詞につく定冠詞。フランスと日本、異なる文化が交差する場所から、新しい“日常のスタンダード”を生み出したいという想いが込められている。
コンセプトの軸にあるのは、パリのカフェが持つ「日常の中の非日常」という心地よい緊張感と、日本人が明治以降に育んできた“洋食”という親しみ深い食文化の融合。フレンチのエスプリを感じながらも、どこか懐かしく、肩肘張らずに楽しめる。そんなバランスが、この店の魅力だ。
朝のコーヒー、午後の打ち合わせ、夜のリラックスタイムまで。訪れる人それぞれが主役となり、自分の時間を過ごせる場所。
南青山という感性と知性が交差する街で、新しいカフェ文化がここから始まる。








