フランスのジャーナリスト、アンリ・ゴとクリスチャン・ミヨによって1972年に刊行されたレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』。提供される料理だけでなく、料理に合わせる酒やワインの提案やサービスにいたるまで、レストラン全体を総合的に評価。料理人に加えて、食材の生産者やテロワール(地域性)など、その国の食文化全体を掘り下げている点が最大の特徴だ。その日本版『ゴ・エ・ミヨ2025』が2025年3月に発売された。

新しい食体験への道標『ゴ・エ・ミヨ 2025』刊行
2025年は全国47都道府県から563軒の特色あるレストランを紹介。それを記念してシェフやソムリエ、生産者ら10の賞の受賞者14組が一堂に会する受賞式が都内で開催された。
毎年注目を集める「今年のシェフ賞」を受賞したのは東京・銀座に店を構える鮨店「青空」の高橋青空氏。21歳から12年間、銀座の「すきやばし次郎」で小野二郎氏に師事。33歳で銀座「青空」として独立し、移転を経て現在にいたる。酸の引き締まった酢飯と最高級の鮨種、握りの絶妙な塩梅が高く評価され、現代最高のひとりに挙げられる名人だ。
高橋氏は今回の受賞にあたり「市場の仲買人の皆さま、生産者、漁師さんを含め、その人たちを代表して今日の賞をいただきたいと思う」とコメントした。
“予約の電話から見送りまで”の満足度を評価された名店の数々が紹介されているレストランガイド。ページを繰れば、会食や特別な日のディナーなど、シーンに応じて、最適なレストランに出合えることは間違いなしだ。

左から、
【期待の若手シェフ賞】「プリモ パッソ」の藤岡智之氏
【テロワール賞】「石黒農場」の石黒幸一郎氏、「エレゾ エスプリ」の佐々木章太氏
【ベストパティシエ賞】「ル・ジャルダン」の工藤隆浩氏
【ベストサービス・ホスピタリティ賞】「茶禅華」のサービスチームのふたり
【明日のグランシェフ賞】「アポテオーズ」の北村啓太氏
【今年のシェフ賞】「青空」の高橋青空氏
【明日のグランシェフ賞】「レスピラシオン」の北川悠介氏、「温石」の杉山乃互氏
【トランスミッション賞】「祇園 さゝ木」の佐々木浩氏
【トラディション賞】輪島塗塗師の赤木明登氏
【ベストソムリエ賞】伊藤寿彦氏
【イノベーション賞】「MAZ」のサンティアゴ・フェルナンデス氏
【期待の若手シェフ賞】「氣分」のユーゴ・ペレ=ガリックス氏