美食を追求する秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2023」。プライベート感溢れる隠れ家レストランを紹介する。今回は東京・麻布十番の「蕎庵 三たて」。

「蕎麦粉のガレット」。店主・三浦幸喜氏がソムリエと一緒にシャンパーニュに合う蕎麦と鮪のスペシャリテをと考え、試行錯誤の末に生みだした料理。
見城徹「蕎麦粉のガレットに、炊きたてご飯の鮪丼が最高」
鮪の仲卸『やま幸』の直営店として2023年7月にオープン。『京味』出身であり、老舗蕎麦店で蕎麦打ちも習得した三浦幸喜氏が料理長を務める。極上の鮪と蕎麦、蕎麦粉を使った料理で新たな蕎麦懐石の楽しみを提案。
見城 オープン以来10回以上行っている店です。
秋元 それだけの価値があるお店ですね。僕も4〜5回お邪魔しています。
小山 ここは本当に使い勝手がいいですよね。
見城 薫ちゃんも通ってるの?
小山 比較的遅くまで開いていて、しかも蕎麦と鮪とシャンパーニュじゃないですか。ちょっとつまんで飲んで蕎麦で〆る2軒目として丁度よくて。

蕎麦前7種。旬菜をつまんでいる間に三浦氏が目の前で蕎麦を打つ。

細切りで喉越しのよいせいろ。コシが出る富山県産の「とよむすめ」に、福井県産の在来種の挽きぐるみをブレンドして香りを立たせている。
見城 2軒目使いとはもったいない。コースで食べなくちゃ。三浦さんは『京味』で西さんに可愛がられていたんだ。だから『京味』の味も出せる。でも独自の味も出したいと、好きな蕎麦の修業もして蕎麦懐石というスタイルにしたそうだよ。
小山 富山の有名な割烹料理店の息子さんでもありますよね。
小山薫堂「蕎麦とシャンパーニュで1日を〆られる幸せなお店」
見城 蕎麦というより、蕎麦粉を使った料理のバリエーションが豊富なんだよね。なかでも蕎麦粉のガレットが旨い!
小山 ガレットと鮪のすき身、キャビアの組み合わせは、シャンパーニュにぴったりです。
見城 コースの最後、炊きたて土鍋ご飯に『やま幸』の鮪がのっかる鮪丼も旨いの。

炊きたてご飯の鮪丼(料理はすべて¥13,200のコースの一例)。

『やま幸』ブランドの鮪の尾の身。運動量の多い部位のためほどよい脂に加え旨みが強く蕎麦に合うという。
小山 食べたことがありません。
見城 アラカルトの時間に行くからだよ。まあ、蕎麦が好きなら2軒目使いもいいんだろうけど、僕はそこまでじゃないから。
中田 蕎麦好きじゃなくても通ってしまうって、よほど他の料理も美味しいからですよね。
見城 ソムリエの久松さんのシャキシャキとした働きぶりもいいし。シャンパーニュの品揃えも目を見張るものがある。
小山 ワインリストは2ページ全部シャンパーニュ。お値段も抑え目。シャンパーニュと蕎麦で1日を〆られるなんて最高!

「シャンパーニュとの多彩なマリアージュを楽しんでほしい」と話すソムリエの久松絵理さん。
秋元 カウンターの距離感がいいのか、落ち着けます。
見城 いずれにしても存在が嬉しい店だよね。

大正ロマンを彷彿させるインテリア。
蕎庵 三たて/Soan Mitate
平日はコースが終了する21時頃からアラカルトで対応してくれる。土曜日も14時からの営業でアラカルト可。
住所:東京都港区麻布十番2-8-12 リレント麻布十番201
TEL:03-6722-6702
営業時間:18:00~L.O.23:30、土曜14:00~L.O.21:00
定休日:日・月曜
座席数:カウンター9席、テーブル6席
料金:コース¥13,200、ワインはグラス¥1,650~、ボトル¥8,000~