美食を追求する秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2023」。賢者たちが日常使いする、居心地の良いお店を紹介する。今回は京都・御所南の「つろく」。
小山薫堂「ご主人は『京味』出身。白米が本当に美味しいんです」
人気和食店『游美』の姉妹店として、2020年3月に御所南の閑静な路地奥に開業した割烹。カジュアルな雰囲気なのに料理は本格派で、ファンは国内外に及ぶ。アラカルトで注文できるスタイルも好評。
小山 伝説の『京味』出身の料理長が細々とやっている割烹です。料理は全部アラカルトで、好きなものを注文できます。
秋元 アラカルト最高!
見城 料理長は何ていう方? もしかしたら僕も知っているかもしれない。おいくつぐらい?
小山 上田さんっていう、まだ30代半ばの若い方です。
見城 じゃあ知らないな。いつ『京味』にいたんだろう。
小山 最後のほうまで、つまり2019年までいたそうです。
秋元 割烹で好きなものを頼めるのは嬉しいけど、食材が大変だろうなあ。ここのお薦めは何ですか?
小山 何が美味しいかっていうと、白米なんです。白米がこんなに美味しい店はないっていうぐらい。また上田さんのよそい方も美味しそうなんです。
見城 ひとりでやってるの?
小山 弟子はふたりぐらいいて、奥さんがサービスをやっています。予約もまだ比較的取りやすいですよ。
見城 それでひとり1万円台?
小山 そうなんですよ、安いんです。
見城 『京味』の料理と似ているの?
小山 どちらかというと似てないかもしれないですね。おばんざい系の料理とか、へしことかもありますし。最後にへしこと食べるご飯や卵かけご飯がめちゃくちゃ美味しいんです。
見城 白いご飯が美味しいって素晴らしいね。
小山 あとツキノワグマが美味しいんですよ。熊鍋はちょっと大袈裟に言えばあの名店にも匹敵するくらい。
秋元 行きたい!
中田 熊は季節限定ですよね?
小山 冬しかないです。
見城 ツキノワグマって好き? 僕は得意じゃないですけど。
小山 僕は美味しいと思いますよ。すごくお薦めです。
つろく/tsuroku
「つろく」とは京言葉で「調和する」「釣り合いがとれている」こと。店名のとおり、素材と調理、料理と価格、客と料理人がつろくする割烹。料理長の上田健登氏は福岡出身。品書きには福岡の料理もある。
住所:京都府京都市中京区松屋町51
TEL:075-275-3926
営業時間:17:00~L.O.22:00
定休日:日曜
料金:コース¥13,000~、料理1品¥770~