最強のレストランガイド「ゲーテイスト2022」から、365日、46年のレストラン通いを続ける見城 徹が注目する鮨店をピックアップ! ※GOETHE2022年7月号掲載記事を再編。
1.期待の鮨職人が独立。「寿司 健」
『鮨 あらい』の個室を任され、明るく謙虚な人柄でファンを増やしてきた渡辺健(たける)氏が独立。期待値が高く、今年一番の注目鮨店になること間違いなし。
「『鮨 あらい』の個室をオープン当初から担当していたんですよ。健は新井(祐一)君とは『久兵衛』で一緒に仕事をしていたんだよね。新井君は修業時代からオーラがあって、後輩の面倒見もよく、健はひたすら追っかけて真似していたらしい。
基本的には健のしゃり、好みなんだよ。赤酢ブレンドなんだけど、その割合と塩の塩梅がブレない。
細かく切れ目を入れたフワッとした口当たりの鰯(いわし)も好きだな。鮪は完璧。つまみも旨いよ。あん肝、ノドグロの酒蒸しはいつも出してもらう。奇を衒ったものを出すとか、流行りのスタイルにするとかそういうのではなく、季節によって火の入れ方を変えるとか、味の濃さを変えるとかの見えない工夫をしている。真心があるんだよ」

Sushi Takeru
住所:東京都中央区銀座7-11-6 GINZA ISONOビル2F
TEL:非公開
営業時間:18:00~/20:45~(2部制)、日曜12:00~、15:00以降
定休日:月曜
席数:8席
料金:おまかせ¥33,000~
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2.ワインの品揃えが抜群。「鮨 銀座おのでら」
鮨・天ぷら・鉄板焼きなど日本の食文化を世界に広めるべく尽力するONODERA GROUP。鮨部門は2013年の銀座店の開業を皮切りにハワイ、NY、LAなどに進出。世界統括総料理長を務めるのが坂上暁史(あきふみ)氏だ。2021年は回転鮨、立喰鮨の新業態も立ち上げた。
「個室カウンターがあるのと、ワインの品揃えが抜群なのでよく利用させてもらっています。"ゲーテイストは来年ね"っていうのが坂上君をからかうネタみたいになっていて。そろそろ時期が来たなと。
坂上君は実直で、王道の鮨を握るよね。地元が北海道で、札幌の名店『すし善』にいたんですよ。10年経って独立しようと物件も決めていたタイミングで、常連客だったONODERA GROUPの会長に、銀座から世界を目指す店を一緒にやろう、と口説かれたんだって。
海外店舗の立ち上げも全部坂上君が関わって、人材育成も仕入れの仕組みも作ったんだから、すごい頑張りだよ」

Sushi Ginza Onodera
住所:東京都中央区銀座5-14-14 サンリット銀座ビルⅢ B1・2F
TEL:03-6853-8878
営業時間:11:00~15:00、16:00~L.O.20:30(土曜・日曜、祝日のみ特別ディナー15:00~17:00)
定休日:年末年始
席数:総本店(B1)/カウンター10席、個室カウンター6席(ミニマムチャージ¥200,000)、本店(2F)/カウンター10席、半個室テーブル席4席
料金:おまかせ¥27,500~
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3.翌日身体がスッキリするインナービューティ鮨「麻布 黒しゃり」
究極の腸活メソッドを研究し、商品開発。エステプロ・ラボが、唯一無二の黒いデトックス鮨の店を2021年オープンさせた。会員制。
「腸の健康を徹底的に研究した鮨なんだ。しゃりが真っ黒! イカ墨ではなく炭です。あと酵素、アガベシロップ……、10年熟成の赤酢も。要はエステプロ・ラボという、デトックスで健康を追求している会社の直営なんです。
これが美味しいんだよ。親方の織田(一志/かずし)さんは青森の鮨屋の二代目で、同級生の漁師さんから産直で送られてくる旬の極上品に加えて、鮪をはじめ『やま幸』からもネタを仕入れている。相当に研究熱心な人ですよ。オーナーに世界で勝負できる鮨を研究したいと自ら申し出た人ですから。
最初にどうして身体によいのかという説明があって、その後、目の前でしゃり切りを実演。そういうのも外国人に喜ばれそうだよね。近い将来NYかドバイに店を出すって。連日、会食の多いみんなにも行っていただきたい。翌日身体がスッキリするのが実感できますよ」

Azabu Kuroshari
住所:非公開
TEL:非公開
営業時間:17:00~/20:00~(2部制)
定休日:日曜、祝日
席数:カウンター10席、個室1室(~5名)
料金:コース¥33,000~
【詳細はこちら】