連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第109回はパテック フィリップの「ゴールデン エリプス Ref.5028」と「カラトラバ Ref.5000」を取り上げる。

ダッシュボードを彷彿させるダイヤルデザイン
パテック フィリップの時計はユニークなエピソードを持つものが非常に多い。
今回紹介する「ゴールデン エリプス Ref.5028」と「カラトラバ Ref.5000」も例外ではない。
クルマに明るい方ならお分かりだと思うが、この両モデルのダイヤルのデザインは、フェラーリのダッシュボードからインスピレーションを得て製作されたものだ。
元々このコレクションはパテックフィリップとフェラーリとのコラボレーションモデルとして発表される予定だった。
デザインの完成から1年後、フェラーリ側は、フェラーリのロゴと社名を文字盤に記し、バックにフェラーリの名を刻むように、パテック フィリップに要求。現名誉会長のフィリップ・スターンの回答は「一度だけフェラーリと書くにはよいが、それ以上は断る」というものだった。これによって両社の提携は幻に終わった。
パテック フィリップはフェラーリの名を外し、これらのモデルをバーゼルフェアのコレクションに加えたところ、大成功を収めた。
このような逸話も非常に興味深いが、両モデルとも時計として大変魅力的だ。
ダッシュボードのようなダイヤルデザインに加え、超薄型自動巻きムーブメントCal.240によって、美しいフォルムを保つ。それぞれ限定500本の希少モデルとなっている。
パテック フィリップのコレクターでなくても思わず胸が弾んでしまう逸品だ。
こちらはそれぞれギャランティなどがつく貴重なフルセット。見逃す手はない。
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