腕時計の果てしない感性に刺激され、日常は瞬く間に光り輝く。夏の王者、ダイバーズウォッチの地位は今年も揺るがないだろう。ただし今季はエレガンスも携えて、優雅なアクティブウォッチを満喫したい。【特集 高級腕時計のシゲキ】
ベル&ロス
2017年から始まったスクエアケースのダイバーズの系譜に、スタイリッシュな新章が刻まれる。純白のダイヤルは、ずばり氷海への挑戦を示唆。ミステリアスで純粋、そんなイメージにインスパイアされ、エレガントな佇まいを手にした。300m防水や誤作動を防ぐリューズガードなど、スペックも申し分なし。
オメガ
6000m防水を誇る超絶ダイバーズは、ビジュアルでも個性を発揮する。サンドブラスト仕上げのチタンケースとブラッシュ仕上げのセラミックベゼルが織りなす硬派な面持ちに、要所のブルーがアクセントを付与。流線形のマンタラグや漁網をリサイクルしたNATOストラップなど、ディテールからも世界観が伝わってくる。
ロンジン
防水プッシュボタンを備えた世界初のクロノグラフを開発したのは、1937年のこと。ʼ58年に初の一般化向けダイバーズを作りだすなど、ロンジンは大空やスポーツのみならず深海との所縁も深い。今作はヘリテージを感じさせる小振りなレトロデザインが魅力。深みのある新色のバーガンディに、たゆまぬ情熱と品格を宿す。
エドックス
ブランドエンブレムにも採用されるアワーグラス(=砂時計)をモチーフにしたカッティングが、コンテンポラリーなスケルトンダイヤルに寄り添う。ダイバーズでありながら敢えて陸地的ニュアンスのあるオリーブグリーンカラーを採用した手腕からは、長い歴史のなかで海との根本的な親和性を築いたブランドの絶対的自信が垣間見える。
シチズン
美しい海を模したディープブルーの文字盤に、細かな斑点模様を施す。これは絶滅の危機にさらされるジンベイザメの体表をモチーフにしたもの。4ヵ所のベゼルガードを備えた独特なケース形状も相まって、着用者を未知なる世界へと誘う。売り上げの一部は、海洋保全活動への支援に使われる。