魅力的な時計を開発するうえで欠かせないのが、C(カラー)、M(マテリアル)、F(フィニッシュ)という要素。ここにP(パッション)を加えた4カテゴリーから、今年の新作ウォッチを紹介。今回は、M(マテリアル)にこだわった7ブランド。
MONTBLANC/1858 スプリットセコンド クロノグラフ リミテッドエディション 18
ケースの素材も凄すごいがムーブメントが美しい
ゴールド素材は混ぜる金属で色や個性が変わるが、このモノプッシャー式のクロノグラフには、金、銀、鉄で構成される合金「ライムゴールド」を使用。鈍い光で個性を表現した。
BELL & ROSS/BR V2-94 フルラム
光る素材によって新たなスタイルをつくる
ケースもストラップも標準的な素材だが、大胆な個性をダイヤルに秘める。なんと全面に夜光塗料が塗られ、少々暗い場所でもかなり明るく光るのだ。視認性向上ではなく、美的表現として夜光塗料を使うのは異例だが、そこがユニークかつ斬新、ベル&ロスらしい。
CVSTOS/チャレンジ シーライナー P-S オートマティック
ムーブメントブリッジにはチーク材を張りこむ
高級ヨットをイメージした流線型のケースに取り入れた、色鮮やかなスカイブルーPVDが目を引く。しかも大きな秒針を綺麗に回転させるために、磁石を使って安定させているのも独創的な技術である。
LOUIS VUITTON/タンブール カーブ GMT フライング トゥールビヨン
希少な素材を大胆に配置超絶機構をデザインで遊ぶ
カットアウトした部分から隕石が見える二重構造ダイヤルを採用。さらにダイヤルのカーブに合わせて、ダイヤモンドインデックスを配置する。3時位置のGMT表示はケースサイドのプッシュボタンで操作。
CHOPARD/L.U.C クアトロ スピリット 25
人権や環境問題に取り組む倫理的なゴールドを用いる
アナログ分針とジャンピングアワーを組み合わせた個性的なドレスウォッチ。そのケースには、責任ある供給元から調達されたゴールドを使用する。
OMEGA/シーマスター 300
長い時間をかけてレトロ感を楽しむ新素材
昨今はブロンズ素材が人気だが、オメガではさらに個性を追加した。「ブロンズゴールド」は文字どおりブロンズとゴールドの合金で、ゆっくりと色が変化するので味わい深いケースの雰囲気を長く楽しめる。
PANERAI/ルミノール マリーナ eスティール
高級時計の世界からリサイクル意識を啓蒙
人気の定番モデルのケースやリューズプロテクターに使用するのは、なんとリサイクルしたステンレススチール素材。しかもこの技術を特別にしないためにオープンソース化し、他ブランドでも使えるようにしたのも異例といえる。エコ意識を高めてくれる時計だ。