PERSON

2025.04.01

トップ営業マン、起業家、カリスマホスト…異業種で結果を出し続ける“軍神”、リーダーの流儀とは

ABEMAの番組『愛のハイエナ』の超人気企画「山本裕典、ホストになる。」。そのなかで俳優・山本裕典にホストとしての心意気とテクニックを熱血指導するのがホストクラブブランド、エルコレのプロデューサー“軍神”こと心湊一希だ。強い組織をつくる指導力と相手の心を摑むコミュニケーション術、そしてホストへの転身後に圧倒的な成功を収めた激動の半生を探る。インタビュー第5回は、組織を率いるリーダーが持つべき、部下と社会に対する責任について。【他の記事はこちら】

ホストの心湊一希さん。

社会で行き場のない男の子たちを導くという責任

34歳でホストクラブに入店するまで、営業マンとしてトップの成績を誇り、自らも数々のビジネスを立ち上げてきた。ホスト転身後もひとりで年間1億を売り上げ、プロデュースする店舗のほとんどが大人気店へと成長。心湊一希(みなといつき)自身もメディアからのオファーが絶えない。

あらゆる仕事で結果を出し続ける心湊が今、ビジネスの主戦場としてホストクラブを選んでいる理由は、何なのだろうか。

「だって、ホストってみんなバカなんですもん(笑)。でも、すごく純粋。頑張って、失敗して悔しくて泣いて、もっと頑張って成果が出て、それを周りと抱き合って喜ぶ。ある意味で青春を感じられる場所。その子たちが幸せに生きられるように、自分はできることを全部したい。

教育もろくに受けてこなくて、まともな社会経験もない、普通の企業では絶対に働けないような男の子たちもたくさんいる。夜の仕事だから悪いやつがいっぱいいるんだろう、と一般の方々は思うかもしれません。確かにいますよ、そういう人は。でも、それは本当に一部だし、みんな素直で心が綺麗なんです。他に行き場のない男の子たちをちゃんと導くっていう責任と義務を、僕は感じています」

女性に対して愛情や感謝を伝えていく

心湊はまた、多くの女性客の人生にも寄り添いたいと考えている。カリスマホストとして多くのお客様と接してきて感じるのは、女性の生きづらさだ。

「男って勝負に勝てたら快感を覚える生き物じゃないですか。ビジネスで言えば、周りと比べて圧倒的な成果を上げる、同期よりもいち早く出世するとか、相手を蹴落としてでもいいからとにかく勝つことが重要で、そこにやりがいや充実感を感じる。

でも、女性は『勝って嬉しい』みたいな気持ちってあまりない気がします。だから競走を煽る今の社会では、男よりも満たされにくいし、仕事を頑張るモチベーションも見つけにくい。

そんな女性に対して男性は、ちゃんと愛情や感謝を表現して存在を認めてあげることが大事だと思います。家に帰って奥さんやパートナーに『今日もありがとう』と毎日言えてますか? それだけで女性の幸福度は全然違いますよ」

インタビューを受けるホストの心湊一希さん。
心湊一希/Itsuki Minato
1982年千葉県生まれ。デイトレーダー、営業マンを経て起業を経験した後、34歳でホストに転身。1年目から年間売り上げ1億円を達成し、その後も3年連続で1億円を超える成績を残す。月間最高売り上げは5500万円に達し、圧倒的な成績を収めた後にプレイヤーを引退。現在はホストクラブのブランド、エルコレのプロデューサーとして、新宿・歌舞伎町で「Lillion」「LiTA」「MIST」、大阪・ミナミで「GO」を手がけている。ABEMA『愛のハイエナ』の人気企画『山本裕典、ホストになる。』にて、山本裕典を指導する様子が大きな話題に。また、リアルホストドキュメンタリー『エルコレ〜歌舞伎超TV〜』では演者として出演している。

常に利他的であれ。人の笑顔のために生きることが一番の社会貢献

ホストのなかには、貧困や暴力などの問題を抱えた家庭で育った者もいる。心湊自身も父親に認知されず、幼少期はフィリピンで過酷な環境を経験し、帰国後も貧しさのなかで生きてきた。その際に受けた国からの支援でなんとか生き延びることができた経験もあることから、現在心湊は社会貢献活動にも積極的だ。自身の店舗でも定期的にチャリティイベントを開催し、その売り上げを障害者施設に寄付するといったことも行っている。

「『夜の仕事で稼いだお金なんて』と寄付を断られることもありますが、それでも受けてくれるところを探して。僕もそうですが、劣悪な環境を生き抜いた子って誰かの役に立ちたいと潜在的に思っているんです。ホストの俺たちでも社会貢献ができているって思って、胸を張って生きてもらいたい」

それでも、ホスト業界に対する悪いイメージは根強く存在する。偏見をなくし、歌舞伎町で生きる男たちのありのままの姿を発信したいと、YouTubeチャンネル『エルコレ〜歌舞伎超TV〜』にも出演している。

心湊にとって仕事とは、自身のためにすべきこと、金儲けのためにするものではない。すべてのビジネスは社会貢献であり、社会貢献にならないビジネスは淘汰されていく。そう考えて、どんな仕事もやってきた。

「利己的で幸せになることはないし、利他的でないと絶対に成功はない。一緒に働くホストたちにも自分の売り上げのためではなく、お客様の喜びのため、そして仲間の幸せのために仕事をしよう、利他的に生きていこうって常に伝えています」

また、心湊はこう問う。

「『あなたに夢ってありますか?』一般のお仕事をされている方々にそう聞くと、答えられる人はかなり少ないんですよね。一度企業の歯車になってしまうと、夢は食べられてしまう。

僕はホストたちの夢を聞いて、ないなら一緒に見つけて、それを叶えるためにどうするかを考えながら日々接するようにしています。起業したい、俳優や歌手になってスターになりたいとか、ホストとは無関係で全然いいんです。その夢に向かってともに歩んでいく。

組織を束ねる、率いる立場にあるリーダーが、部下の将来のことまでしっかり考えて正しい方向に導いていく。うちだけではなくて他のホストクラブ、ひいては日本全体の企業がそうなっていけば、みんながハッピーな社会をつくっていけるんじゃないかなと思っています」

TEXT=安井桃子

PHOTOGRAPH=鈴木大喜

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2025年5月号

単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2025年5月号

単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ5月号』が2025年3月25日に発売となる。今回の特集はビジネスライフを輝かせる“単なるゲームを超えるゴルフ、60通りの誘惑”。さらにファッション特集として“エグゼクティブが着るべき贅沢な服”を展開。表紙にはSnow Manの岩本照が登場。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

GOETHE LOUNGE ゲーテラウンジ

忙しい日々の中で、心を満たす特別な体験を。GOETHE LOUNGEは、上質な時間を求めるあなたのための登録無料の会員制サービス。限定イベント、優待特典、そして選りすぐりの情報を通じて、GOETHEだからこそできる特別なひとときをお届けします。

詳しくみる