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2024.03.27

「芸人としての欲はまだまだある」ホームレス中学生からバスケ芸人へ、麒麟・田村裕の現在

発行部数200万部超えの大ベストセラーとなった自叙伝『ホームレス中学生』のヒットから約17年。お笑いコンビ・麒麟の田村裕が新境地を切り開いている。関西ローカルに複数のレギュラー番組を抱えながら、数年前からバスケットボールに関わる仕事が増え、バスケスクールも複数運営するなど“バスケ芸人”としての地位を確立。そんな田村の現在の仕事とは? #1

バスケスクールの運営や3人制バスケチームのオーナーも務める

自叙伝『ホームレス中学生』での大ブレイク、そしてほとんど仕事がない暗黒時代を経て“バスケ芸人”としての地位を確立した、お笑いコンビ・麒麟の田村裕。

「今はバスケに関わる仕事がかなり増えました。お笑い芸人の仕事とバスケ関連の仕事の割合は、半々ぐらいですね」

小学生を対象としたバスケスクールの運営も手がけ、現在は関西で6校を展開、7校目の設立にも動いている。既に計200人近い生徒を抱え、近く東京にも進出する予定だ。

田村が監修するYouTubeチャンネル「麒麟田村のバスケでババババーン!」は、登録者数5万人超え(2024年3月現在)。また、プロバスケットボール選手の岡田優介、お笑い芸人の大西ライオンとともに、3x3(3人制バスケ)チーム「TOKYO DIME」の共同オーナーも務めている。

バスケは“ホームレス中学生”として極貧時代を過ごした時期に、田村の心の支えとなった大切なスポーツ。その仕事ぶりからは、バスケへの恩返しの思いも伝わってくる。

「バスケの仕事は、あまり“ビジネス”という感じでは捉えていません。息抜きの延長というか、楽しくやっています。バスケスクールだって、ビジネスとしては正直成り立っていない。本当はもっと多く月謝を取ってもいいんでしょうけど、少しでも多くの子供たちにバスケをしてほしいから、これ以上価格を上げたくないんです」

2009年からレギュラー出演する「探偵!ナイトスクープ」に加え、2023年5月からは朝の人気情報番組「よ~いドン!」の人気コーナー「いきなり!日帰りツアー」を担当するようになるなど、芸人の仕事も一時期のドン底状態を脱した。

相方である川島明からは「本当にバスケしかしていない。週8でバスケをしている」とイジられるが、田村の仕事の軸はあくまで“お笑い”にある。

「『ホームレス中学生』のヒットで嘘みたいに売れたけど、その熱が冷めたら一気にテレビに出られなくなりました。でも、『田村は通用しなかったな』で終わるのは嫌。『あいつ、おもろいやん』って思われたいという“お笑い芸人としての欲”は、まだまだあります」

田村裕/Hiroshi Tamura
1979年大阪府生まれ。1999年に川島明とお笑いコンビ・麒麟を結成。2007年に発売した、幼少時代から川島との出会いまでを綴った自叙伝『ホームレス中学生』が大ヒット。200万部を超えるベストセラーとなる。「週8でバスケをしている」と公言するほどのバスケットボール好きで、バスケスクールの運営や指導などバスケ関連の仕事も多数こなす。また、2014年からは3x3(3人制バスケ)チーム「TOKYO DIME」の共同オーナーも務めている。

バスケも育児も、お笑いにいい影響を与えている

バスケの仕事が増え心に余裕が生まれたことは、お笑いにも好影響を及ぼしているという

「僕は自分にまったく自信がない。これはお笑いに限らずあらゆる仕事に当てはまると思うんですが、自分に自信がないと最後の大事な場面、頑張らなきゃいけないところで踏ん張れないんですよね。

でも、『俺にはバスケがあるから大丈夫』みたいに、何か自信を持てるものがひとつでもあると、不思議と芸人としても堂々としていられる。別に大したことじゃなくていい。自分が好きなことをとことんやり続ければ、それが自信になって、人生はいい方向に転がっていくと思うんです」

2011年に一般女性と結婚し、現在は3児の父。新型コロナの感染拡大中はアメリカ発の音声SNS「クラブハウス」で、子育てについて話す機会が多かったという。

その内容は子育て世代や育児の専門家からも支持され、“パパ芸人”としてのイベント出演などにもつながっていった。

「子育てについての色んな気づきとか僕が実践していることを発信していたら、意外とたくさんの反響があって。『俺、育児も結構いけるんちゃうん』と自信になりました(笑)。でも僕が思うのは、どんな言葉をかけるよりも“夫婦が仲のいい姿を見せること”が、結局子どもにとっては一番なんですよね」

『ホームレス中学生』の大ヒットで一躍時代の寵児(ちょうじ)となるも、瞬く間に仕事がなくなり精神的、肉体的にとことん落ちた。しかし、田村はそこで諦めず這い上がり、バスケや育児など着実に活躍のフィールドを広げている。

「フットボールアワーの後藤さんからは、“一発屋”ならぬ”一冊屋”と呼ばれてます(笑)」

そう笑う田村の顔は、とても晴れやかだ。

※3回目に続く

TEXT=木本新也

PHOTOGRAPH=鈴木大喜

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