PERSON

2023.07.07

【西野亮廣】似た内容でも、空振りするモノと、うまく行くモノ…。阿波踊りのクラファンと西野の仕掛けるクラファン、何が違う?――『夢と金』20万部突破の説得力

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話ししたことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)

今日は『【支援×NFT×クラウドファンディング】というホットライン』というテーマでお話ししたいと思います。

【連載  『革命のファンファーレ』から『夢と金』】

第101回 「NFT」は「支援」との相性が良い! なのに、参加するコミュニティが“教育”されていないと、誰も「ログイン」できず空振りに!

西野亮廣

今、西野が走らせている二つのクラウドファンディング

近頃の西野はドキドキハラハラして面白いので注目です。
実は今、クラウドファンディングを二つ同時に走らせています。

一つ目は、2023年10月28日(土)に幕張メッセで開催する『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』の天井を彩る3000個の提灯の支援を募るプロジェクトです。
7月4日現在、支援者数は「1343名」となっておりまして、支援総額は「2051万7500円」です。
提灯支援がとんでもないことになってきております。
感謝感謝です。
『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』

そして二つ目は、先日立ち上がったばかりのホヤホヤの企画です。
2023年7月29日と30日に(二日間限定で)開催する舞台『テイラー・バートン』を盛り上げていこうじゃないの〜、というクラウドファンディングですね。
コチラは7月4日現在、支援者数が「821名」で、支援総額が「536万2100円」となっております。コチラもたくさんのご支援ありがとうございます。
『テイラー・バートン』

このクラウドファンディングに、つい先ほど「西野亮廣からの応援・お祝いメッセージ動画」というリターンが出ましたのでご報告いたします。(※すでに完売しています)
「ご結婚おめでとうございます」とか「ご出産おめでとうございます」とか「受験頑張れ〜」とか言うアレです。
あれを『テイラー・バートン』の稽古合間に撮影して、データをお送りしようと思っとるわけです。
興味がある方は、クラウドファンディングサイト『ピクチャーブック』から探してみてください。よろしくお願いします。

「支援×NFT」がうまくいかない理由は「教育」の差

さて。
今日は、このクラウドファンディングに大いに関係してくるお話なのですが、先日立ち上げた『テイラー・バートン』のクラウドファンディングで、「公演スポンサー」というリターン(返礼品)を出したんですね。
厳密に言うと、「今回の公演はこの方がスポンサードしてくださったんです」ということを証明するNFTを出したんです。
今回は二日間の3回公演なので、公演スポンサーを証明するNFTも「限定3個」で。

明確にイメージしていただく為に値段を言いますが、このスポンサーNFTは一個「30万円」で、それが結構すぐに全部売れたんです。

そこで見たのは「支援×NFT」の可能性です。

これは2023年4月に出した『夢と金』にも書きましたね。

「NFTは、履歴が残るので支援との相性が良い」と。
もっと言うと、「NFTは支援したことが履歴として残るので、支援の動機が大きくなる」と。

本当にその通りになってきたなぁと思います。

ここにクラウドファンディングを掛け合わせる…つまり、クラウドファンディングのリターンでNFTを出すことによって、より「応援」「支援」の意味が大きくなって、「クラウドファンディング×支援×NFT」というのはかなりのホットラインだという確認がとれています。

…という話を先日スタッフに話したところ、スタッフの方から「阿波おどりのクラウドファンディングが同じような建て付けで苦戦しています」と返ってきたので、見てみたところ、すべてにおいて「支援が集まっていない」というわけではないんです。

「宮迫さんと一緒に踊れる権」とかは人気だったりするのですが、ただ、「支援NFT」が空振っている。

「今年の阿波おどりを支援した」ということを証明してくれるNFTのニーズが全然無いんです。

ここで支援が集まらなかったら、来年も再来年もインフルエンサー頼みになってしまうわけで、おそらく、徳島市的にも、ここはなんとかしたいポイントだと思います。

では、なぜ、同じようなリターンなのに、こういった差が生まれるかというと(いくつか理由はあると思うのですが)やっぱり「教育」なんです。

阿波おどりのクラウドファンディングは「一口祭主」という形で、NFTを出しているのですが、このクラウドファンディングを覗いた人の中、あるいは、このクラウドファンディングのことをニュースで知った人の中で、一体どれだけの人が「デジタル祭主」を理解できて、一体どれだけの人が「ウォレット」を持っているか?

というと、下手すりゃ1%を割っている可能性すらあるどころか、なんなら、中には「クラウドファンディングなんて詐欺やー!」という人がいるかもしれない。

「コミュニティーの教育」をスッ飛ばすと、アイデアが空振りする

僕らの会社では行動するスタンバイが整っていることを「ログイン」という言い方をしますが、クラウドファンディングにしても、NFTにしても「ログイン」してもらうことが最も大変で、どれだけ良い企画であろうと、「ログイン」が済んでいなかったら、支援が集まらないんですね。

NFTでいうところの「ログイン」というのは、「NFTのことを理解している」とか「イーサリアムを持っている」とか「ウォレットを持っている」ことを指します。

この手続きが済んでいない人にNFTを買っていただくのって、ほぼ無理ゲーなんです。

なので、僕らは凄くマメに「NFTの勉強会」をします。
ここで「ログイン」してもらうことが目的です。

CHIMNEY TOWNまわりがクラウドファンディングに強い理由も、クラウドファンディングが詐欺扱いされた時代から、迫害されながらも、ずっと続けてきて、それによって、コミュニティーの皆がクラウドファンディングに「ログイン」したからです。

これは因果応報で、当時、クラウドファンディングを詐欺扱いしてしまったコミュニティーは、こぞってクラウドファンディングに「ログイン」していないから、こういった局面でダメージを受けるし、NFTもそう。

徳島の市長さんって、新しいことに対して前向きな方だと思うのですが、だからこそ「コミュニティーの教育」ってメチャクチャ大事で、そこをスッ飛ばすと、せっかくのアイデアが空振ってしまう。

これは全員に共通して言えることだと思うので、ちゃんと歴史から学んでいきましょう。

 

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西野亮廣「夢と金」

撮影:鞍留清隆

 

お知らせ! バンドザウルスについて

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お知らせ! 2023年10月28日に、幕張メッセで『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』!

幕張メッセのド真ん中に巨大な櫓(やぐら)を建てて、“盆踊り大会”を開催することに! 今回仕掛けるのは“えんとつ町の盆踊り大会”、イベントタイトルは『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』です。
現在、クラウドファンディング【幕張メッセで開催する『ハロウィン盆踊り』を大量の提灯で彩りたい】実施中。

 

お知らせ! 舞台『テイラーバートン』は2日間だけの限定上演です。

 

お知らせ! こどもたちに絵本を贈るプロジェクト「『CHIMNEY TOWN GIFT』のNFT」が話題に!

※これは「子供施設に絵本を支援したことを証明してくれるNFT」で、NFTの売り上げで絵本を購入して子供施設にプレゼントします。

 

お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!

『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
7月10日(月)に愛知、
7月12日(水)に広島、
7月31日(月)に群馬、
8月02日(水)に静岡、
8月05日(土)に大阪、
8月07日(月)に福岡、
8月09日(水)に東京、
8月10日(木)に愛知、
8月13日(日)に愛知、
8月16日(水)に北海道、
8月21日(月)に京都、
8月23日(水)に秋田、
8月31日(木)に広島、
9月04日(月)に兵庫、
9月11日(月)に福井、
9月13日(水)に島根、
9月25日(月)に青森、
9月27日(水)に神奈川、
9月28日(木)に鹿児島、
10月02日(月)に神奈川、
10月22日(日)にオーストラリアでそれぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報

よろしくお願いします。

西野亮廣氏ポートレイト

西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。

●国内最大となる、約4万人の会員数を誇る有料会員制コミュニティー(オンラインサロン)「西野亮廣エンタメ研究所」はこちら
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●最新絵本『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』のご購入はこちら

過去連載記事

TEXT=西野亮廣

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